ホワイトボードをえっほえっほ

うんしょ…うんしょ…!(キャスターの音をガラガラと立てながらやや小ぶりのホワイトボードを引き、部室棟の廊下を我らが本拠を目指して進む。9月の昼下がりの光と熱は容赦なく廊下を灼き、額にはじんわり汗が浮かぶ)いらないものを〜…っていったけどこんなに動きが鈍い…なんてっ(古巣の吹奏楽部の先生に交渉し、音楽準備室から貰ってきたそれは使い込まれていて、音の激しさの割には時折動きにひっかかりがありスムーズとはいかない)ふー…(それでもなんとか、といった体で部室まで運んでくるとガラリとドアを開き、まだまだガールズバンドの溜まり場としては殺風景な空間の一画に配置する。ご都合主義的に設置されたままだったエアコンのスイッチをいれ、中央に鎮座する長机、そのまわりに置いたパイプ椅子の1つに腰を下ろすとひと仕事終えた感を出しながら制服の裾をぱたぱたとやって、ハンドタオルで軽く汗を拭った)まだないないだらけやね…(徐々に冷えていく室内の空気の心地よさに目を細め)えーっと、冷蔵庫とー…電気ケトルと…やっぱりティーセットはいるかな?(なんて欲しいものを指折り数えつつわくわくとみんなの到着を待つことにした)
よーし!ホワイトボードもきたし、これを貼っとかないと!(ぺん、とA4のコピー用紙にキュキュっと手描きした『目指せ!両国国技館!』を貼る)…あれ、なんかちがうような…武道館だったっけ。まぁ、いっか!(ちっちゃいことは気にしない。とかにゃにゃんと言い合ったばかり。大事なのは目標の中身ではなく意気込みよ!と改めてパイプ椅子にどかっと座り)…とりあえずキーボード買わなきゃ…(と、価格COMのキーボードのページを開いてその高額さに眉をひそめたのだった)

END

Close