部屋を出たら、雨が降っている。冬の雨は苦手だ。関東の冬は基本晴れているので、たまに雨が降ると憂鬱な気分になる。そこまで考えながら傘をさしつつ歩いていて、そもそもどの季節でも雨は苦手なのではと思い至った。部屋の中から見る雨は、時に気持ちを落ち着かせてくれる。でもその中を歩くとなると話は別だ。途端に明るくない気分になるし、できることなら部屋を出ずに済ませたい。傘を持つのに片手が塞がってしまったり、足元の靴が濡れてしまったり。雨、やはり苦手なのだ。