0 ハローキティとウイスキー みんなに公開

夏もまだ終わっていない9月上旬、台風が去ったばかりの日。

低血糖と長きにわたる睡眠不足で限界に達した体を薬と酒で無理矢理動かして、フラフラになりながら外来を訪れた私は、診察室からそのまま入院病棟に移された。

「ちょっともう帰らせられません。
この同意書にサインしてくれるだけで構いません。
どうしても拒否するなら、今からでも保護者に同意をもらって保護することになりますね」

私本人が同意書を書き便宜上自らの意思で入院したという扱いの任意入院と、保護者・医師の判断で強制的に入院させる保護入院では処遇も大きく変わる。
一番の違いは、「自らの意思で退院を申し出ることができるか、否か」。

また、この直前に安酒と眠剤を大量に放り込み二日間昏倒、一度夜に起き狂ったように歯磨きを繰り返すという芸当を目の当たりにしていた保護者2名は、同意どころか頭を下げて入院を勧めてくる始末。

渋々ながら、署名をしない選択肢はないと言えた。

通院中の2ヶ月間、必死に入院を拒否し続けていた私の努力も、任意と保護の天秤を前にあえなく散り、あっけなく精神科閉鎖病棟に収容されることとなった。

「じゃあ、晩御飯の時間になったらお持ちしますので何かあったらナースコールを」

看護師のおばさんが重たすぎる鉄扉を閉ざして去っていく。

日当たりのよすぎる個室。妙な匂いがした。
ボロボロに腐り落ちた壁、閉鎖された窓。
病室の目の前の廊下を、誰かが走って往復している。
どこからか女性の絶叫が聞こえてきた。

四方八方、“本物の閉鎖病棟”の貫禄。

しかし私はというと、それに恐れ戦く余裕すらなく、ベッドに横たわりぼんやり天井を眺めていた。
体は拘束されていたが、そんなことをされるまでもなく、既に指一本瞳のひとつ動かす気力さえ残っていなかった。

そんな状態からスタートした入院生活も4ヶ月目に突入する。
暫く落ち着いていたのだが、現在は少し鬱々としている。感情の起伏はまだまだ激しい。

この3ヶ月、どこまで自分が回復し成長したのか自分で振り返るために、こうして文章にしていこうと思う。
精神病院のレポでも自分のメンヘラ非行譚でもないので、見ても面白くないと思うぞ、、、

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