好き過ぎる映画を上げていく

#ふぁぼされた数だけ自分が好きすぎる映画のタイトル言う に乗っかってみる

  1. Once Upon a Time in the West(邦:ウェスタン 1968年)
    セルジオ・レオーネ監督による、マカロニウェスタンの名作。大陸横断鉄道によってもたらされるカウボーイ達の黄金時代の終焉を描いた作品。製作当時の西部劇黄金時代の終焉と重なる。時代と共に居場所を失っていく存在として描かれるガンマン達の哀愁を感じさせられます音楽は『ニュー・シネマ・パラダイス』のエンニオ・モリコーネ。フィナーレ曲は聞いてるだけで胸高鳴るし涙目になる。
    美しい未亡人が所有する土地を巡り、大悪党、謎のガンマン、盗賊達が繰り広げる死の舞踏。
    肝心な質問には答えず、名乗らず、ハーモニカの陰鬱な旋律で語るガンマンを演じたチャールズ・ブロンソンは永遠のイケオジとして多くの人の魂に刻みつけられたことでしょう(個人談)。上映時間の割には台本が薄いことで知られているのですが、台詞が少ない代わりに一々カッコイイんです。主人公の登場シーンで、3人の刺客が待ち受けているのですが、
Harmonica: Did you bring a horse for me?
Snaky: It looks like we're shy one horse!
Harmonica: You brought two too many. 

ハーモニカの男「俺の馬は連れてきたか?」
刺客「ハハッ、1匹足りねぇようだな」
ハーモニカ「いいや。2頭多いな」(3人とも撃つ)

そして音楽と演技の鳥肌立つようなシンクロに注目。

  1. 大魔人(1966年)
    伊福部節がズンズンくるテーマ曲でお馴染みの特撮映画。子供の頃見たのですが、見せるにはちょっと残酷かな?と思った私の両親は、私のリアクションをみて安心したようです(悪い殿様が成敗されるシーンで大喜びした)。柔和な神様が荒ぶる鬼神に変貌するシーンは衝撃的でした。最近見返してみたら記憶以上に大暴れしてて大変にkofunした。役目を終えると依代であった体が土塊となり霊が山に帰っていく展開はジーンとくる。続編も好きです。瞬きしない大魔神さま超こわいよ。

  2. 小さき勇者たち〜ガメラ〜(2006年)
    とにかく面白かった。比較的最近観たのですが、バーフバリの興奮ににチューニングされてしまっていた感覚でも面白かった。あるきっかけで亀怪獣の卵を手にし、そうとは知らずに育てることになった小学生らを中心に展開する怪獣映画。怪獣ガメラの奮闘と子供たちの熱演が見どころ。
    スローモーション+盛り上げ系オーケストラの入れ方が凄く好みだった。「子供向け」と「子供っぽさ」を履き違えなかった大人たちの全力に脱帽した。

  3. Blade Runner (邦: ブレードランナー、1982年)
    ロイ・バッティの最期に何も言えなくなる。

おまえたち人間には信じられないようなものを私は見てきた。
オリオン座の近くで燃える宇宙戦艦
タンホイザー・ゲートの近くで暗闇に瞬くCビーム
そんな思い出も時間と共にやがて消える。
雨の中の涙のように。
死ぬ時が来た。

I’ve seen things you people wouldn’t believe. 
Attack ships on fire off the shoulder of Orion.
I watched C-beams glitter in the dark near the Tannhäuser Gate. 
All those moments will be lost in time, 
like tears in rain. 
Time to die.

心などないと考えられ、そう扱われてきた人造人間のなんと美しく、悲痛な訴えだろう。
彼らの魂の片鱗を見せつけられる名台詞。

  1. Padayappa (パダヤッパ いつでも俺はマジだぜ!1999年 )
    ラジニカーント主演映画。今まで見てきたラジニ様映画は悪者を圧倒的な力ですがすがしくぶちのめしてくれる作品でしたが、今作におけるヴィランはラムヤ・クリシュナンさんが演じる、地元有力者の娘であるニーランバリお嬢様。
    冷酷で、気性が荒く、傲慢で情熱的なニーランバリ。彼女が主人公のパダヤッパ達に見せつけるように披露した舞踊、さらには愛を拒絶された時の「怒りの舞」。言葉を絶する迫力と美しさです。
    彼女なりの落とし前をつけたクライマックスシーンは息を呑むほど見事でした。
    ラジニ様出演作品は勧善懲悪モノが多いようですが、こんなふうに存在感があって奥行きのあるヴィランがいる映画、好きにならずにいられませんでした。

  2. イノセンス (2004年)
    押井守監督『Ghost in the Shell 攻殻機動隊』の続編。1作目とイノセンスのどちらを書こうか迷ったのですが、劇場で見たことと、これをきっかけに身体論と実存主義思想に興味を持ったのでイノセンスにします。1番好きな映画と言ってもおかしくない作品です。
    人間の脳が直接ネットに繫がる世界。より優れた身体能力のために肉体を機械の身体へ"義体化"する人々。ゴースト(魂)の在処に迷う孤独なサイボーグ。助けを求める"ロボット"達。ブレードランナーにも通じる、内省的で孤独な近未来人は私の大好物です。
    バトーさんがどんな思いで本物のわんこを飼い始めたのか想像すると泣ける。

  3. さらば、わが愛/覇王別姫 (Farewell, my Concubine、1993年 )
    私の中で絶世の美男子というと、本作主演のレスリー・チャンです。京劇の女形役者・蝶衣の、先輩役者への狂おしい想いが文化大革命の嵐に見舞われながらも、鮮やかな映像とともに描かれます。さっき レスリーチャン 覇王別姫 で画像検索してきたらレスリーが美しすぎてやっぱりちょっと泣いた。
    京劇の世界観を味わってみたい、めくるめく美男子の世界に浸かってみたい、時代背景である日中戦争・文化大革命に関心のある方にもおすすめです。

  4. Jesus Christ Superstar (1973年)
    イエス・キリストのエルサレムでの最後の7日間をモチーフにした、ロック・ミュージカル(アンドリュー・ロイド・ウェバー作曲)…の映画化。
    4月が近づくとなぜか猛烈に見たくなる作品。
    ヒッピー文化とロックとエルサレムの砂漠風景が絶妙に調和している。あの年代の音楽が好きな人にはぜひおすすめしたい。
    特に冒頭の導入部分からのイスカリオテのユダのソロへの繋がりは秀逸。
    ユダの目から見たイエスは神の子、というよりも一人の人間であり、愛する友だった。
    イエス役を務めたテッド・ニーリー氏の『ゲッセマネ』での絶叫は思い出すだけで心を揺さぶられる。サントラが廃盤になっているのが残念過ぎる(2018年現在)。
    ユダ視点で見ると辛い。太宰治の『駈込み訴え』を読んだ後で観ると悶える。

  5. Hero (原:英雄、2002年)
    ジェット・リー主演、チャン・イーモウ監督作品。秦の始皇帝時代を舞台とするアクション映画。
    皇帝を狙う刺客を次々と倒していった剣士・無名が秦王の謁見の間で経緯を語る形式で物語が進行する。無名が語るストーリーごとにテーマカラーが決まっているのですが、その衣装の美しさと言ったら…。映画を見終わった後の世界が色褪せて見える程です。
    色彩感覚が鍛えられる映像美と舞のようなアクション、荘厳な音楽にハートを撃ち抜かれました。

  6. 黒蜥蜴(1968年)
    丸山明宏主演、深作欣二監督作品。原作 江戸川乱歩、原作戯曲 三島由紀夫、音楽 冨田勲。
    今の美輪明宏さんが美貌の女盗賊・緑川夫人を演じるミステリー。
    美しく、残酷で知的。悪女に求められるあらゆる素質を体現し、持てるすべてをお芝居に込めた美輪さんは非現実的なほど美しい。出演シーンごとに髪型も装いも変えるのは大変なことだと思うけど、どれもお似合いだった。ひたすら美輪さんの美を讃える映画です。
    同じ理由から『黒薔薇の館』(お相手役は若き日の田村正和)も挙げたかったのですが、テーマソングがよかったのと剥製役で出てきた三島由紀夫のバッキバキに鍛えた体が妙に印象に残ったので『黒蜥蜴』にしました。
    夜景が映るシーンで、あの時代の夜って都会でも暗かったんだなーとしみじみ思った。
    もうああいう映画を今世紀は見られる気がして来ない。

  7. メトロポリス(2001)
    手塚治虫の同名漫画を元にしたアニメーション作品(監督: りんたろう、マッドハウス製作)。
    権力層、ロボット、そしてロボットに仕事を奪われた労働者たちから構成される大都市「メトロポリス」。
    ある科学者を追って探偵である叔父と共にメトロポリスを訪れたケンイチ少年と、地下研究施設で誕生した天使のようなロボットの絆。
    キャラデザと選曲がめちゃくちゃどストライクでした。
    レイ・チャールズの 'I Can't Stop Loving You' を背景に、権力の象徴である高層建造物「ジグラット」が崩壊する映像は圧巻。
    これを観てから猛烈な勢いでニュー・オーリンズジャズやらレイ・チャールズを聴きだした人は私の他にも大勢いたと思う。
    ケンイチ役はジャズシンガーの小林桂さんが務めたのですが、彼のアルバムはどれも素晴らしい。特に『Just You』『So Nice』『Nature Boy』は聞き飽きません。静かで落ち着いたナンバーからアゲアゲのビッグバンドスタイルの曲まで幅広く堪能できます。

  8. ダークシティ(1998年)
    SFミステリー。ゴッサムシティを彷彿とさせる、常夜の都市を舞台に、主人公が警察や黒衣の青白い顔のスキンヘッドに訳もわからぬまま追い回されるSF映画…夢か現実か。主人公が徐々に事の次第に気づく過程が秀逸。
    街の形が歪む描写や仮想現実世界のコンセプトがモリモリです。
    ジョージ・オーウェルの小説『1984』、映画『マトリックス(1999)』、『リベリオン(2002)』と抱き合わせで堪能したい映画。

  9. Nene Raju Nene Mantri(2017)
    ラーナー・ダッグバーティー主演作品。
    気のいい金貸し屋のジョゲンドラが、始めは愛する妻の尊厳を守るために政治家となり、次第に権力に取り憑かれて心を見失っていく姿はあまりに哀しく、苛烈なほと美しかった。
    同じく民衆のリーダー像を描いた、ラナさんのデビュー作『Leader』と併せてみると震えが走る。妻の懐妊時に見せた壊れそうなほど幸せな笑顔と、物語の終盤の落差に心が痛む…しかし本作のラナさんは本当に美しいです(書きながらまたすこし泣いた)。

  10. The Untouchables(邦: アンタッチャブル、1987年)
    ショーン・コネリー、ケビン・コスナー、アンディー・ガルシア、ロバート・デ・ニーロ。
    禁酒法時代のシカゴが舞台の財務省調査官vsマフィア映画(実録らしいよ)。
    音楽は大好きなエンニオ・モリコーネ先生が手がけてます。テーマ曲メチャクチャかっこいいです。
    尚、お察しかもしれませんがイケオジイケメンパラダイスです。007やってた頃よりも、本作の年代のショーン・コネリーの方が好きだったりします。
    ベビーカーが階段を落ちていくシーンが特に有名。最後ジタバタしながら法廷から引きずり出されるアル・カポネがとてもいい。

  11. School of Rock(スクール・オブ・ロック、2003年)
    ジャック・ブラックのコメディー作品。金欲しさのため教師になりすまして子供たちにロックミュージックを教える売れないバンドマンの抱腹絶倒劇。劇中で使われるロックの名作の数々のレクチャーを受けられるのも良いところ。ジャックの顔芸が凄い。Led ZeppelinのThe Immigrant Songも一緒に熱唱したくなる。好きでたまらない。こんな先生いたら楽しかったろうな。
    観ると多分Marshallのミニアンプが欲しくなります。

END

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