虎ノ門と新橋の間、ヘッケルンという喫茶店があって。ジャンボプリンが有名とのことなので、虎ノ門でのお仕事のついでに寄ってみた。昔ながらの喫茶店というたたずまい、ぼくが入ったときには気のよさそうなマスターが一人。ジャンボプリン350円、プリン・コーヒーセットで600円。迷わずセットを注文した。つきっぱなしのテレビから流れるサスペンスもの、途中から入ってきたサラリーマン二人の仕事の会話。時間の流れが遅くなったような、不思議な感覚。コーヒーはサイフォンで入れてくれて、コーヒーカップよりも大きなプリンをいただいて。壁には「寝ないで下さい」という貼り紙がしてあって、寝たくなってしまう気持ちわかるなあと思ったりしたのだった。帰り際、支払いをしながらカウンターの向こうを見るとたくさんのアルミカップを並べてカラメルを入れ、次のプリンの仕込みをしているところだった。プリンは人を幸せにするね。一体何人がジャンボプリンを一日に食べるのだろう。味はさっぱりしてしつこくなく、大きいけれどどんどん食べてしまえる感じだった。