1 「さよなら」 みんなに公開
作品名「さよなら」
プロローグ「手紙」
あなたの命の灯火が吹き消された。
「さよなら」も言えずに。
僕らの旅路が交わってから、数えて3つ目の夜を過ごした。
あなたは偶然という名の悪戯がもたらした、鉄の塊による、望まれぬ事故で消えた。
あなたが風の彼方へと去った後、僕らの時計の針は歪み、季節の巡りさえも狂ってしまったようだ。
僕の瞳から溢れたのは、あなたを失った僕自身の絶望であり、あなたを慕った数多の魂の祈りであり、そして何より、還らぬあなた自身が流すべきだった、涙だった。
でも、あの愛おしい日々は、すでに向こう側に置き去りにされた。それに気づいたなら、新たな世界を憎む理由など、もうどこにも残されてはいない。
――――――あの日、あの決意がなければ、僕はとうに砂に埋もれ、今ここにこうして立つこともなかっただろう。
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