0 水中世界で今日も私は息をする みんなに公開
2xxx年、地球が浸水した______
地球温暖化の影響で北極と南極の氷がゆっくりと時間をかけて溶けていき、海の水位が上昇していったのだ。地球が浸水してからそれから100年経ち、研究者たちが水中呼吸できる人類を生み出すことに成功した。水中呼吸ができない人間達はそれを『人魚』と呼んだ。人魚たちは瞬く間に増えていった。
それから世界が再発展するのは早かった。建築や発明、生きる術など人間の技術をもとに世界はどんどん進歩していった。そして時は過ぎていき、水中世界に適応できなかった『人間』は絶滅した_______
今現在『人間』の存在は曖昧になっている。『人間』の存在を信じる奴もいれば信じない奴をいる。そんな小さな理由から争いは生まれて命を奪って奪われて。
そんなことから無縁の人間はこの水中世界が発展するための部品に過ぎず、古かったり、使い物にならなかったりしたら捨てて、社会不適合者や精神異常者は社会から隔離される。「私達が分かり合える日なんて来ないのに自分たちの首を絞めて。やっぱりこの社会のすることは『人間社会』と変わらない。人種は変わったはずなのに不思議。」_______
朝起きて、ご飯を食べて、今日も私は家から動けず夕方までスマホを触る。帰ってご飯を食べる。お風呂に入って、お風呂からあがったら歯を磨いて寝る。
死にたいわけではないが生きる気力もなく、この水中世界で今日も私は息をする。
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