カクヨムの読みづらさ、あるいは横書きの明朝体について #駄文 version 3
横書きの明朝体、あるいはカクヨムの読みづらさ、あるいは横書きの明朝体について #駄文
カクヨムが始まって、面白そうなので見に行ってみて。
どんなものが上がっているのかと読み始めてみたら、なんともつらい。
驚くほど文字が頭に入ってこない。
どんなものが上がっているのかと読み始めてみたら、なんともつらい。驚くほど文字が頭に入ってこない。
iPhoneで見た場合はそこまでひどくないのだけど、Macで見た時がつらい。retinaな画面で見てもやはりつらい。
原因は明らかで、そのフォントのせいだ。
スマホで見た場合はそこまでひどくないのだけど、Macで見た時がつらい。
retinaな画面で見てもやはりつらい。
カクヨムの小説本文の`font-family`指定は、先頭に「游明朝」がある。
游明朝はとてもいい書体だけど、横組みする場合はベストとは言えない。
日本語は、本来あまり横書きに向いてないと個人的には思う。
たとえば平仮名の「あ」とか「つ」とか「の」とかいった文字は、最後の「はらい」が下に向かい、そこに縦書きで次の文字の一画目につながる流れがある。
[字游工房のサイトの書体紹介文](http://www.jiyu-kobo.co.jp/library/ymf/)にも
イマドキな書体は
> 游明朝体 Pr6 Rは単行本・文庫本などの長文に最適なウェイトです。**縦組みに重点をおき**、透明な文体で書かれた、渋く、深みのある小説をイメージし、文字を意識せずに読める、奇をてらわないデザインを目指しました。
カクヨムで指定されているのは游明朝体で、これはかなりオールドスタイルな書体なので、
とあって、実際にサイトの組見本を見ても、この書体は明らかに縦書きのほうが視線が気持ちよく上下に流れて読みやすい。
もともと、日本語は縦書きが基本だったのもあり、文字の設計が縦書きに向いたつくりになっている。たとえば平仮名の「あ」とか「つ」とか「の」とかいった文字は、最後の「はらい」が下に向かい、そこに縦書きにした時に次の文字の一画目につながる「上から下へ」の流れがある。
ゴシック体にくらべて、明朝体は、そういう「流れ」がちょっとだけ強く出やすく、横組みにするとどうにも流れが悪くなりやすい。
游明朝のように仮名が少し古めの空気をもつものは特にそうだと個人的には思う。
たとえばMediumのように、英語のセリフ系の書体が美しく読みやすいのは、アルファベットは誕生してから今の今までずっと横書きであり、文字の設計がそもそも左から右へ書かれる事を前提とした作りになっている上に、セリフ系の書体は、そのセリフや文字のつくりが、左から右へよい流れを作ってくれるからだ。
元々が縦書きを前提に設計されている日本語では、文字の設計が
[Medium](https://medium.com/)のように、英語のセリフ系の書体が美しく読みやすいのは、アルファベットは誕生してから今の今までずっと横書きだという事が多分に関係している。文字の設計がそもそも左から右へ書かれる事を前提とした作りになっているし、セリフ系の書体になると、そのセリフや文字のつくりやちょっとしたはらいの部分などが、左から右へ視線を導くよい流れを作ってくれる。
カクヨムの場合は、そこにさらに加えて、段落の冒頭1字下げをされていたり(これは書いている人の側のポリシーなので仕方ないのだけど)、行頭役物半角、みたいな事が難しいからだろう、鍵括弧が少し右にズレて見えてしまい、左端の線が揃ってないせいで、行末から行頭に戻った視線がやたらと迷う事も、流れの悪さに拍車をかけている。
さらに加えて、段落の冒頭1字下げをされていたりする(これはまあ書いている人のポリシーなので仕方ないのだけど)ことと、行頭役物半角、みたいな事が難しいからだろう、鍵括弧が左端の線に揃ってないことで、左端の線が揃ってないせいで、行末から行頭に戻った視線がやたらと迷う。
もちろん、書体設計や行間・行長などの設計(※カクヨムは多分もうちょっと行間が開くと読みやすいと思う)次第で色々印象は変わるので、一概には言えないが、
……とりあえずヒラギノ明朝でレンダリングされるし、画面の枠のお陰で左に線ができて行頭のがたつきも気にならないのでiphoneのほうで読みますかね……
カクヨムが始まって、面白そうなので見に行ってみて。
どんなものが上がっているのかと読み始めてみたら、なんともつらい。驚くほど文字が頭に入ってこない。
iPhoneで見た場合はそこまでひどくないのだけど、Macで見た時がつらい。retinaな画面で見てもやはりつらい。
原因は明らかで、そのフォントのせいだ。
カクヨムの小説本文のfont-family
指定は、先頭に「游明朝」がある。
游明朝はとてもいい書体だけど、横組みする場合はベストとは言えない。
游明朝体 Pr6 Rは単行本・文庫本などの長文に最適なウェイトです。縦組みに重点をおき、透明な文体で書かれた、渋く、深みのある小説をイメージし、文字を意識せずに読める、奇をてらわないデザインを目指しました。
とあって、実際にサイトの組見本を見ても、この書体は明らかに縦書きのほうが視線が気持ちよく上下に流れて読みやすい。
もともと、日本語は縦書きが基本だったのもあり、文字の設計が縦書きに向いたつくりになっている。たとえば平仮名の「あ」とか「つ」とか「の」とかいった文字は、最後の「はらい」が下に向かい、そこに縦書きにした時に次の文字の一画目につながる「上から下へ」の流れがある。
ゴシック体にくらべて、明朝体は、そういう「流れ」がちょっとだけ強く出やすく、横組みにするとどうにも流れが悪くなりやすい。
游明朝のように仮名が少し古めの空気をもつものは特にそうだと個人的には思う。
Mediumのように、英語のセリフ系の書体が美しく読みやすいのは、アルファベットは誕生してから今の今までずっと横書きだという事が多分に関係している。文字の設計がそもそも左から右へ書かれる事を前提とした作りになっているし、セリフ系の書体になると、そのセリフや文字のつくりやちょっとしたはらいの部分などが、左から右へ視線を導くよい流れを作ってくれる。
カクヨムの場合は、そこにさらに加えて、段落の冒頭1字下げをされていたり(これは書いている人の側のポリシーなので仕方ないのだけど)、行頭役物半角、みたいな事が難しいからだろう、鍵括弧が少し右にズレて見えてしまい、左端の線が揃ってないせいで、行末から行頭に戻った視線がやたらと迷う事も、流れの悪さに拍車をかけている。
……とりあえずヒラギノ明朝でレンダリングされるし、画面の枠のお陰で左に線ができて行頭のがたつきも気にならないのでiphoneのほうで読みますかね……