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人間災厄「庇護の聖櫃」
製造者不明。本体は体内にある鍵だと推測される。
過去10回に渡って摘出が試みられたがいずれも失敗。
摘出手術に立ち会った研究者によって「そこにあるのは確かだが決して触れることは出来ず、摘出も不可能」と報告されている。
鍵は個人から個人へ継承されるものらしく、当人へのインタビューで17歳(大正7年当時)の時に鍵を継承したことが判明している。
鍵はどこからともなく現れ、過去の継承者の記憶を見せた後に継承をするかどうかを迫ったという。
他にも候補は複数いたようで、条件を満たした者の下に現れると推測される。
また肉体の年齢は鍵を継承した時から固定されるらしく、当人が隷属させた怪異によって保存していた継承当時の服を何一つ問題なく着れている。
権能は生物や物質をはじめとして、怪異や土地そのもの、果ては形而上の概念の類ですら閉じ込める能力を持つ。
閉じ込められたものは「可能性を奪う力」と「支配する力」の改変によって段階的に変化を受ける。
この改変は「庇護の聖櫃」本人の意思で拒絶することもできる。
第一段階:閉じ込められたものは未知の概念や事象に対する観測や理解が永遠に不可能になる。
第ニ段階:閉じ込められた対象の行動を制限、または強制する。
この改変の強度は極めて高く、抵抗に成功したとしても影響を受けることは不可避である。
第三段階:閉じ込められたものは 存在そのものの可能性が奪わる。
生物であれば自立的な行動を一切行えなくなり、老化や死亡と言った生物学的プロセスが停止し、時間の流れそのものから切り離される。
物質については、物理的な破壊や化学変化を含むあらゆる外部からの影響を完全に無効化され、動かすことも特殊な方法を用いなければ不可能となる。
この力は絶対ではなく怪異によっては抵抗力を持ち、改変の影響を受けても活動を続ける個体も存在する。