No.? version 14

2021/07/12 18:01 by someone
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No.0.2 其れは―――
始まりは悲哀からだった。
その中にあって、尚も呼吸を続けるには、その出会いは必要だった。
二柱の神は、抱いていた憧憬の先に互いを見つけた。
二柱は互いを知らない。だがその存在は確かに感じていた。

二柱の一方は物語を抱き、一方は言葉を携えていた。
物語の神は、世界に美しさを見出すべく物語を作るも、言葉を紡げず涙した。
言葉の神はその涙を知るも、しかし言葉で涙を拭うことは叶わず、悲しき言葉を物語の神に向けた。
物語の神は、世界に美しさを見出すべく物語を作るも、言葉を紡ぐこと難く、涙した。
言葉の神はその涙を知るも、だが言葉で涙を拭うことは叶わず、悲しき言葉を物語の神に向けた。

しかして、二柱は物語と言葉を編む。
その二つが一つとなる先に見出されるものを信じて。


其れは、慈しむ希望
其れは、唯一の贖い
其れは、贈りあう貰い火
其れは、...繋ぐ―――



首尾はどうか?」

「…





      

始まりは悲哀からだった。
その中にあって、尚も呼吸を続けるには、その出会いは必要だった。
二柱の神は、抱いていた憧憬の先に互いを見つけた。
二柱は互いを知らない。だがその存在は確かに感じていた。

二柱の一方は物語を抱き、一方は言葉を携えていた。
物語の神は、世界に美しさを見出すべく物語を作るも、言葉を紡ぐこと難く、涙した。
言葉の神はその涙を知るも、だが言葉で涙を拭うことは叶わず、悲しき言葉を物語の神に向けた。

しかして、二柱は物語と言葉を編む。
その二つが一つとなる先に見出されるものを信じて。

其れは、慈しむ希望
其れは、唯一の贖い
其れは、贈りあう貰い火
其れは、...繋ぐ―――

「首尾はどうか?」

「…