新クレギオンＰＲ『人参と片想い』（３）

「じゃーん！　じいじの作った世界征服ゲーム！　やってみる？」
レフと食後のコーヒーを飲みながら聞いていた曲が終わったタイミングで、エルミリアはゲームをしようと切り出した

「世界征服ゲーム？」
レフが不思議そうな表情で聞き返す

「そう。世界って言っても今から４０００年くらい前の大昔の地球のこと。
まだ人間が宇宙を旅する技術も持って無くて、たった１つの星が世界だった頃。
その頃の地球は大小１００以上の国が地上でひしめきあっていたんだって。
『好きな国を選べ！君はその国を導く指導者として資源を確保、様々な工業、技術そして兵器を発展させて世界大戦の時代を戦うのだ！君は生き残ることができるか？』だって」

「へぇ、面白そうだね。やってみようか」

レフも興味をもってくれたみたい。良かった！
早速チュートリアルゲームを操作してもらいながら、用語や基本操作の説明をする。
レフは呑み込みが早くてすぐに操作やゲームの構造を掴んでいく。すごいなぁレフ。

「今回は初プレイだし、わからないことがあったらいつでも一旦停止して聞いてね？
レフはどの国がいい？」
「ボクはこのUSSRにしようかな。ファントップに通じるものを感じるんだ」
「じゃあ私はJAPAN。戦艦に女の子のイラストが付いてて格好いいの」

国が決まったところでゲーム開始！
最初はレフも技術開発や資源配分の勘所がわからないから、そこは何度か止めて説明。
でも政治形態とかの専門用語はわかんなくてゲーム上の効果だけ説明。レフごめんね？

いくつかの歴史イベントを経た後、ゲーム内時間は進んで西暦1941年6月22日。
アドルフ・ヒトラー率いるナチスドイツがレフ・ダヴィドのUSSRに宣戦布告！
ついに泥沼のような独ソ戦が始まっちゃった！

（つづく）
第四話
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