0 天を彩る君との夏を みんなに公開
遮るものもなく降り注ぐ陽射しが
容赦なく肌を灼く時期だった
うるさいほどに響くセミの合唱を背に
向日葵に囲まれたキミは突然ボクの前に現れたんだ
自分は天使だと言いオモチャの羽を
自慢気に揺らすキミに呆れながらも
まだ見ぬ新しい季節の到来を予感して
わくわくしていたことをキミは気づいていたのかな
キミはとてもおしゃべりでどんなものにも
興味を示しあれこれと話をしてくれたね
なんでもない日常も壮大な冒険譚に
してしまうキミの話を聞くのが好きだった
意気込んでお菓子作りに挑戦したけれど
クッキーすらも上手に焼けなくて
真っ黒い塊を前に泣いていたキミが
ボクを救っていたことにキミは気づいていたのかな
キミはボクの天使だったんだ
クッキーのように真っ黒で味気ないボクの人生に
笑顔をデコレーションしてくれたんだ
大好きなかき氷が食べたいと言って
降り積もる雪のなかお店を探しもしたね
ガチガチと歯を鳴らしながらニコニコと
頬張っていた練乳の味を今でも知らないままなんだ
寒いと言って隣に潜り込むキミに
布団を全部奪われるたび
一睡もできずに朝を迎えていたのは
震えのせいじゃないことにキミは気づいていたのかな
キミはボクの天使だったんだ
シロップのないかき氷のようなボクの人生に
笑顔をデコレーションしてくれたんだ
キミと過ごした季節が巡る
お化け屋敷で怖くて泣いた
バンジージャンプも跳んでみた
貯めきれなかったスタンプは
引き出しの奥に眠ったままで
次はどんな夏にしよう
時間はいっぱいあるんだ
次はどんなキミに逢おう
終わらない8月のなかで
キミはボクの天使だったんだ
ボクの人生はこんなにも色づき鮮やかだ
キミはボクの天使だったんだ
今度はキミの話を聞かせてほしい
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