従来型のロボットアームは、その誕生以来、過去数十年にわたって、自動車業界で溶接、組み立てといった作業を担ってきました。このような機械には、1つの際立った特徴があります—そうです、後になって協働ロボットに進化するまで、安全を確保するという理由で、オペレーターとの接触はありませんでした。

一方で、協働ロボット（通称コボット）は、むしろ、人間と連携すべく構築されたロボットです。ロボットとオペレーターは同じエリアを共有し、互いに近接した状態で作業することができます。
主要なタスクを実行する従来のロボットとは対照的に、コボットはより控えめで軽作業に向いています。ある意味で、このどちらのロボットもUniversal Robotsに分類できます—しかし、過去数十年にわたる進化により、それらの間にはいくつかの際立った特徴が形成されました。この記事ではその部分に焦点を当ててみましょう。

従来のロボットと協働ロボットの主な違い

人間との密接な連携

協働ロボットは、名前が示すように、人間と密接に連携して作業をすることが可能です。これとは対照的に、従来のロボットは「人間と協働する」というよりも「人間の代わりに作業をする」という特徴を持ちます。

ロボット新時代の幕開けにより、ロボットを囲うコンパートメントの必要性が過去の物になりました。協働ロボットは通常、自動化できない細かなタスクを担うアシスタントとして機能します。また、学習、オブジェクトのピックアップ、オペレーターへの引き渡しも可能です。従来のロボットにはこのような協力関係はありません。

コアビジネスに集中できるようになる

製造現場では、協調型ロボットは厳しいまたは非常に付加価値の低い仕事を任されています。これにより、技術者はコアビジネスにもっと意識を向け、より付加価値の高い仕事に専念することができます。人間の知能は、生産チェーンの他のタスクに向けられるということです。これは、従来のロボットには当てはまりません。

オペレーターの安全に細心の注意が払われる

人間と密接に連携するように設計されているため、協働ロボットは、人間の安全に注意を払います。コボットに組み込まれたこのような機能により、人間とのシームレスなコラボレーションが可能になります。

このロボットの一部には、視覚、モーションセンサーが搭載されており、オペレーターが常にどこにいるかを識別し、衝突を回避します。オペレーターと接触しそうになると、自動的にすぐに停止するようにプログラムされています。対照的に、従来のロボットは、外界とは接しないコンパートメントの中で稼働し、オペレーターの安全を配慮する機能は搭載されていません。つまり、オペレーターとの接触の可能性がそれだけ高くなるということです。

柔軟性とスケーラビリティ

協働ロボットと従来のロボットのもう1つの重要な違いは、協働ロボットのプログラミングが非常に簡単なこと。従来のロボットは、そのビルドの性質上、高度なコンピュータープログラミングスキルが必要ですが、コボットは機械学習技術を利用できます。

こんな状況をお考えください。たとえば、オペレーターが新しいロボットにタスクを教え込み、そのロボットは高度なアームを使用して必要なタスクを実行し、必要に応じて、その動きを記憶して繰り返します。一方で、従来のロボットは、そのビルドデザインが最新ではないため、同じことはできません。

経済的

協働ロボットは柔軟に構築されており、その可能性や用途は、単一のタスクの実行に限定されません。多数のプロジェクトに統合することができる分、非常に価値ある存在となり、ビジネスを行う上でのコスト削減にも貢献します。ちなみに、従来のロボットには、多数のタスクを組み込める柔軟性はありません。

中規模の工場による採用

ロボットについての誤解として「大企業のみが採用できる」というものがあります。これは従来のロボットについて言えることでした。従来のロボットは大型で高価なので、大企業が利用しています。一方、協働ロボットには、あらゆる企業が購入できるように、小型のものを含むさまざまなバリエーションがあります。

結論

以上をまとめると、従来のロボットと協働ロボットの両方が現場にメリットをもたらします。しかし、ここまでの話からわかる通り、協働ロボットには無限の可能性があるため、その分の優位性が確立されていると言えるでしょう。