大枠、設定等の文章化2 version 3

2024/10/05 10:02 by someone
  :追加された部分   :削除された部分
(差分が大きい場合、文字単位では表示しません)
大枠、設定等の文章化2
9.花森健人を逃した。またレガリアの反応も見失った。これは七兄妹、ひいてはエクリプスら全体にとって大きな失態だった。しかしそもそも、相手はレガリアと賜主自身の力を持った存在。当人はその意味に対し無自覚であっても、刺激すれば次に何を起こすか予測できない。まさしくイレギュラーである。二度アプローチをかけながら花森健人を確保できなかったのは、いずれも自身らの起源たるレガリアと賜主の力が花森健人の牙となり、それが自分たちに向いている故とも言えた。力でこれを攻略することはできない。
9.花森健人を逃した。またレガリアの反応も見失った。これはセブンス、ひいてはエクリプスら全体にとって大きな失態だった。しかしそもそも、相手はレガリアと賜主自身の力を持った存在。当人はその意味に対し無自覚であっても、刺激すれば次に何を起こすか予測できない。まさしくイレギュラーである。二度アプローチをかけながら花森健人を確保できなかったのは、いずれも自身らの起源たるレガリアと賜主の力が花森健人の牙となり、それが自分たちに向いている故とも言えた。力でこれを攻略することはできない。
またその力がそこにある以上、賜主自身も花森健人の下に居ると考えられる。しかし如何なる理由か呼び掛けに応じることはない。であるならば、またエクリプスらの道理で考えるなら、ここで打破するべきは花森健人の心である。
知的生命の心、その脆い心や絶望など幾度となく喰ってきた彼らにとって、そちらの方が余程容易い。彼の者を調べ上げる。エクリプスたちは次の謀に舵を切った。
 一方で花森健人は、夢の中で燎星心羽とレガリアを介し交信していた。話したいこと、聞きたいことが山ほどあった。「このブレスレットは何だ」「奴らは何故これを狙っているのか」「君はどういう人なんだ」ーー。
「ごめんなさい、私にも私が殆どわからないの。そのブレスレットも、何か大切な物だってことしか…」
心羽はそれらに対する回答を持ち合わせておらず、表情を曇らせる。そんな馬鹿な話があるのか。しかし健人は脳裏に過ったその言葉を呑むしかなかった。折角の再会にそんな辛い言葉をぶつけるには、静かに目を伏せた心羽の顔は、あまりに沈痛なものだったから。故に一つ、深く息を吸う。
「…あのさ、心羽ちゃん、あれからどうしてた?」
「私が、あなたに名前をもらってから?」
「うん」

 一方、花森健人のバイト先ーーアンティークショップ"安場佐田"。健人は先の夜、異形の者たちから逃げ仰せたその後の事を思い返していた。あの場に確かに居た竜戦士は程なく、桧山初樹が身に付けていたネックレス(元は妹の由紀の物。)の宝石部分に吸い込まれるように消えた。(正確にはネックレスは桧山兄妹の強い感情の拠り所であった故に、エクリプスや影魔と類似した竜はそこに宿った。初樹が健人と共に戦うための力として)
 その時健人には、初樹の表情が動揺と不服の入り混じったものに見えた。それを見て言い様の無い罪悪感が健人の胸に浮かんだ。”巻き込んでしまった——”。自身が状況に如何に対応するか、適する方法や手段も未だ正確に見いだせず、そもそも対峙する決意や覚悟も準備が出来ぬまま、振り回されて友に縋った。そんな自分が、酷く弱いものであると自嘲する。店長の佐田から呼びかけられている現実さえ、漠然とする程に。

コメント1
どもですモルギルですw
ちょっと大な進展は書てなかもですが心羽と健人の交信を、もうここで初めてしまおうというタイミングなりましてモルご意がまず欠かないころにってしまいました…ただ、ギルも進められるところま進めようと思ってこうしてだけなのでモルにプレッシャーをいなといところです。
とはいえ交信のシーンは慎重に書きたいので、現状ギルの文章は一度打ち止めとしますねw
10.「イレギュラーの件この国の連中に働るのか?」
「事は慎重運ぶ必要がある彼らにこちら腹は見せんよ。一つたり」
「はど動く?」
「どうでも出来。君るだろ?」


      

9.花森健人を逃した。またレガリアの反応も見失った。これはセブンス、ひいてはエクリプスら全体にとって大きな失態だった。しかしそもそも、相手はレガリアと賜主自身の力を持った存在。当人はその意味に対し無自覚であっても、刺激すれば次に何を起こすか予測できない。まさしくイレギュラーである。二度アプローチをかけながら花森健人を確保できなかったのは、いずれも自身らの起源たるレガリアと賜主の力が花森健人の牙となり、それが自分たちに向いている故とも言えた。力でこれを攻略することはできない。
またその力がそこにある以上、賜主自身も花森健人の下に居ると考えられる。しかし如何なる理由か呼び掛けに応じることはない。であるならば、またエクリプスらの道理で考えるなら、ここで打破するべきは花森健人の心である。
知的生命の心、その脆い心や絶望など幾度となく喰ってきた彼らにとって、そちらの方が余程容易い。彼の者を調べ上げる。エクリプスたちは次の謀に舵を切った。

一方、花森健人のバイト先ーーアンティークショップ"安場佐田"。健人は先の夜、異形の者たちから逃げ仰せたその後の事を思い返していた。あの場に確かに居た竜戦士は程なく、桧山初樹が身に付けていたネックレス(元は妹の由紀の物。)の宝石部分に吸い込まれるように消えた。(正確にはネックレスは桧山兄妹の強い感情の拠り所であった故に、エクリプスや影魔と類似した竜はそこに宿った。初樹が健人と共に戦うための力として)
 その時健人には、初樹の表情が動揺と不服の入り混じったものに見えた。それを見て言い様の無い罪悪感が健人の胸に浮かんだ。”巻き込んでしまった——”。自身が状況に如何に対応するか、適する方法や手段も未だ正確に見いだせず、そもそも対峙する決意や覚悟も準備が出来ぬまま、振り回されて友に縋った。そんな自分が、酷く弱いものであると自嘲する。店長の佐田から呼びかけられている現実さえ、漠然とする程に。

10.「イレギュラーの件、この国の連中に働きかけるのか?」
「いや、事は慎重に運ぶ必要がある。彼らにこちらの腹は見せんよ。一つたりともな」
「ではどう動く?」
「どうとでも出来る。君、分かって聞いているだろう?」