Nintendo SwitchのUX設計的な意味でグッときたところメモ #UX #設計 version 1
Nintendo SwitchはUX設計の #UX #設計
いつか買おうとは思っていたけど別にすぐ買うつもりはなかったNintendo Switch、たまたまいいタイミングでヨドバシ.comで売っているのを見つけて購入したのだけど、これがあまりにUXの設計がよくできたハードに思えたので、メモがてらUX的な目線でのレビューを残しておいてみる。
# 前提
まず、このゲーム機は、間違いなく子供とその親の事を真剣に考えて作られているゲーム機だ。そして、このスマホ全盛の時代に対応し、スマホよりSwitchと思わせる
# 子供目線で
## おすそわけ
DS全盛の時代に、ちょいちょい公園だとかで子供たちが固まってDSをしている様子を目にして、ずっと気になっていた事があった。それは「DS持ってない子ってどうしてるんだろう」という事だ。
DS時代のゲームって、遊びの輪の中に入るためにはDSを持っている事が必須なゲームが多く、ゲームを買ってもらえない家の子って、もしかしてあの遊びの輪の中には入れてもらえないのかな、と、それがずっと気になっていた。
思い返してみると、自分たちが子供の頃、友達の中でファミコンを買ってもらえる子って必ずしも多くなくて、だいたいちょっとお金に余裕のある子の家に遊びに行って、色んなゲームで遊んでいた。
DSがゲームの主流になると、ゲーム機の特性上、ゲームは「1人一台」持っている事が前提になってくる。友達と遊ぶなら、当然DSを持っている子と遊ぶ事になるし、持っていない子とは遊べない。
その事は、「遊びたければDS買え」という圧力となり、DSやDSソフトの売上に貢献したかもしれない。だが、子供同士の関係を考えたら、それは決していい状況とは言えなかったんじゃないかな、と思う。
それに対して、Switchではお裾分けやテーブルモードで、「一つのゲーム機でみんなで遊ぶ」という、据え置き機と同じ遊び方が、色んな場所でできるようになった。
これによって、ゲーム機を買ってもらえない子も、遊びの輪の中に入りやすくなったはずだし、
これって小さなことのように見えて、とても大きなUXの改善だと思う。
# 親の安心
## 電池のもちの悪さとドック
Nintendo Switchは電池がそんなに長くはもたない。ゼルダをやっていると、だいたい3時間もすれば電池が切れる。これだけ聞くと、残念な携帯機に思える。
でも、これも視点を変えると理にかなった設計になる。
たとえば親はリビングのテレビにドックを設置して、子供には充電できる手段を用意しないようにしておけば、子供は自分の部屋でゲームしていたとしても、かならず数時間でリビングのテレビのところに戻ってくる。
もっと遊びたいと思っていたら、リビングのテレビで遊び始めるだろう。
そこで親は子とコミュニケーションも取れるし、一緒に遊んだりもできるだろう。
子供がどんなゲームを、どんなふうに遊んでいるかって、親にとってはとても知りたい事だと思うし、
発売と同時に[みまもりSwitch](https://www.nintendo.co.jp/hardware/switch/parentalcontrols/)というアプリをリリースしていることからみても、親心というものを大事にする姿勢が見える。
DSやスマホでは、親は子供がどんなふうに遊んでいるのか知ることが難しい。
実際、2chなんかを見ていると、「据え置きモードでゼルダやってたら嫁が色々口出してきて楽しい」とか
# スマホ時代のハードとして
Nintendo Switchでゲームをしていて一番心地よいのは、その起動だ。
携帯モードで遊ぼうと思って、ドックから取り出した後、ボタンを数回連打すればすぐにゲームが始められる。前にゲームの途中でスリープしていた場合、スリープ前の状態に瞬時に戻る。
今どきのスマホは、個人情報保護のために暗証番号などを設定している人が多いだろう。
さらに、スマホはゲーム専用機ではないから、スリープ前にゲーム画面になっていることは少ない。
そうすると、
ロック解除→暗証番号の入力→ホーム画面開く→ゲーム探す→ゲーム起動→ゲーム開始
という流れになって、意外と操作が煩雑だったりする。
Switchの起動については、明らかにそれよりよい体験にしようと狙って設計されているように感じる。
実際、Switchでの快適なゲーム体験をしてしまった以降、スマホのゲームは立ち上げるのが億劫に感じるようになった。2chやTwitterでで持っている人の話を見ていると、同様に起動の快適さゆえに気軽に遊び始められることを
今回、Nintendo Switchにはブラウザとかそういう機能がないが、SNSなどの機能を足していくと、必然的にセキュリティ要件が厳しくなり、暗証番号だのなんだのとゲームを始めるまでのステップが増す恐れがあるため、ひとまずは省いているのではないかな、と思う。
## ネットワーク有料化
これについては
一方で、
小中学生くらいの子供に対しては、
一定の年齢以上の
# まとめ
おそろしくしっかりとUXの設計がなされている、ということだ。
ハードウェアのスペックとしては、そりゃPS4だとかPCだとかには劣る。たしかに、描画できるポリゴンの数によって作れる体験は変わるかもしれないが、それは数あるうちの要素の一つでしかない。
誰とどんなゲームをして、どういう気持ちになれるか、というところにこそ、ゲーム体験の重要なところがあるのだから、
この全てを任天堂が意図して設計しているかどうかはわからないし、たまたまそうなった部分などもあったりするのかもしれない。
でも、少なくとも任天堂という会社は、真剣に子供の事を考え、子供のためにいい遊びを提供しようとしている事は、このSwitchというハード一つでもしっかり伝わってくる。
この心意気を任天堂が持ち続けている限り、自分に子供ができる時があったなら、子供に買い与えるゲーム機は間違いなく任天堂のものだろう。
いつか買おうとは思っていたけど別にすぐ買うつもりはなかったNintendo Switch、たまたまいいタイミングでヨドバシ.comで売っているのを見つけて購入したのだけど、これがあまりにUXの設計がよくできたハードに思えたので、メモがてらUX的な目線でのレビューを残しておいてみる。
前提
まず、このゲーム機は、間違いなく子供とその親の事を真剣に考えて作られているゲーム機だ。そして、このスマホ全盛の時代に対応し、スマホよりSwitchと思わせる
子供目線で
おすそわけ
DS全盛の時代に、ちょいちょい公園だとかで子供たちが固まってDSをしている様子を目にして、ずっと気になっていた事があった。それは「DS持ってない子ってどうしてるんだろう」という事だ。
DS時代のゲームって、遊びの輪の中に入るためにはDSを持っている事が必須なゲームが多く、ゲームを買ってもらえない家の子って、もしかしてあの遊びの輪の中には入れてもらえないのかな、と、それがずっと気になっていた。
思い返してみると、自分たちが子供の頃、友達の中でファミコンを買ってもらえる子って必ずしも多くなくて、だいたいちょっとお金に余裕のある子の家に遊びに行って、色んなゲームで遊んでいた。
DSがゲームの主流になると、ゲーム機の特性上、ゲームは「1人一台」持っている事が前提になってくる。友達と遊ぶなら、当然DSを持っている子と遊ぶ事になるし、持っていない子とは遊べない。
その事は、「遊びたければDS買え」という圧力となり、DSやDSソフトの売上に貢献したかもしれない。だが、子供同士の関係を考えたら、それは決していい状況とは言えなかったんじゃないかな、と思う。
それに対して、Switchではお裾分けやテーブルモードで、「一つのゲーム機でみんなで遊ぶ」という、据え置き機と同じ遊び方が、色んな場所でできるようになった。
これによって、ゲーム機を買ってもらえない子も、遊びの輪の中に入りやすくなったはずだし、
これって小さなことのように見えて、とても大きなUXの改善だと思う。
親の安心
電池のもちの悪さとドック
Nintendo Switchは電池がそんなに長くはもたない。ゼルダをやっていると、だいたい3時間もすれば電池が切れる。これだけ聞くと、残念な携帯機に思える。
でも、これも視点を変えると理にかなった設計になる。
たとえば親はリビングのテレビにドックを設置して、子供には充電できる手段を用意しないようにしておけば、子供は自分の部屋でゲームしていたとしても、かならず数時間でリビングのテレビのところに戻ってくる。
もっと遊びたいと思っていたら、リビングのテレビで遊び始めるだろう。
そこで親は子とコミュニケーションも取れるし、一緒に遊んだりもできるだろう。
子供がどんなゲームを、どんなふうに遊んでいるかって、親にとってはとても知りたい事だと思うし、
発売と同時にみまもりSwitchというアプリをリリースしていることからみても、親心というものを大事にする姿勢が見える。
DSやスマホでは、親は子供がどんなふうに遊んでいるのか知ることが難しい。
実際、2chなんかを見ていると、「据え置きモードでゼルダやってたら嫁が色々口出してきて楽しい」とか
スマホ時代のハードとして
Nintendo Switchでゲームをしていて一番心地よいのは、その起動だ。
携帯モードで遊ぼうと思って、ドックから取り出した後、ボタンを数回連打すればすぐにゲームが始められる。前にゲームの途中でスリープしていた場合、スリープ前の状態に瞬時に戻る。
今どきのスマホは、個人情報保護のために暗証番号などを設定している人が多いだろう。
さらに、スマホはゲーム専用機ではないから、スリープ前にゲーム画面になっていることは少ない。
そうすると、
ロック解除→暗証番号の入力→ホーム画面開く→ゲーム探す→ゲーム起動→ゲーム開始
という流れになって、意外と操作が煩雑だったりする。
Switchの起動については、明らかにそれよりよい体験にしようと狙って設計されているように感じる。
実際、Switchでの快適なゲーム体験をしてしまった以降、スマホのゲームは立ち上げるのが億劫に感じるようになった。2chやTwitterでで持っている人の話を見ていると、同様に起動の快適さゆえに気軽に遊び始められることを
今回、Nintendo Switchにはブラウザとかそういう機能がないが、SNSなどの機能を足していくと、必然的にセキュリティ要件が厳しくなり、暗証番号だのなんだのとゲームを始めるまでのステップが増す恐れがあるため、ひとまずは省いているのではないかな、と思う。
ネットワーク有料化
これについては
一方で、
小中学生くらいの子供に対しては、
一定の年齢以上の
まとめ
おそろしくしっかりとUXの設計がなされている、ということだ。
ハードウェアのスペックとしては、そりゃPS4だとかPCだとかには劣る。たしかに、描画できるポリゴンの数によって作れる体験は変わるかもしれないが、それは数あるうちの要素の一つでしかない。
誰とどんなゲームをして、どういう気持ちになれるか、というところにこそ、ゲーム体験の重要なところがあるのだから、
この全てを任天堂が意図して設計しているかどうかはわからないし、たまたまそうなった部分などもあったりするのかもしれない。
でも、少なくとも任天堂という会社は、真剣に子供の事を考え、子供のためにいい遊びを提供しようとしている事は、このSwitchというハード一つでもしっかり伝わってくる。
この心意気を任天堂が持ち続けている限り、自分に子供ができる時があったなら、子供に買い与えるゲーム機は間違いなく任天堂のものだろう。