0 2話 シーン3&4 草案 みんなに公開

「こっちゃん!すごいよ!それどうしたの?!」
「はるちゃん、ほっぺ、つねって」
「痛いよ?」
「いたっ」
「ほらやっぱり」
「…やっぱり、夢じゃないんだ」
「そうだね」
言いながら遥香も自分の頬をつねる。
「いたた…」
「お嬢さん、大丈夫かね」
「今の魔法、どうやったの?」
「すごいな…あの子、影魔を退治したぞ」
気付くと周りには人が集まっていた。
そうだ…はるちゃんだけじゃない、そこにいるたくさんの人が見守ってくれていたんだ。
「えっと…その、私…」
大勢を巻き込んだことに躊躇する。
「何にせよ、助かったぞ。お前さんのおかげで街は救われた」
その言葉に心羽は救われた。その一言が嬉しかった。
心羽の内にある焦りが自信へと変化した。
「周囲に影魔が出ています!ただちに避難を!」
「遅かったね、影魔は退治されたよ」
隊「事情をお伺いしたい」
「私が、この手で影魔を退治しました。」
「そんな馬鹿な」
「ほんとです。私もこの目で見ました」
遥香に続き、見ていた者たちがそうだと続く。
「そうか…一旦信じるとしよう。だが、一体どうやって退治したんだ?」
「この魔法の力を持つペンダントを使って。」
「ふむ、これは……。書記官、このペンダントを写映してくれ」
「はっ」
書記官が片手に手帳を開き、写映の揮石を取り出すとそれを振ってみせた。すると揮石から溢れ出た光が、ペンダントの姿を忠実に手帳に書き写した。
「では、この資料は持ち帰らせてもらう。影魔を追い払える魔法のペンダントともなれば、我々もその力が必要になってくるからな」

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