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創作の原稿、設定置き場

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6.5.白銀と薬指  

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「プロテクトか…!」
溢れ出る力の渦に対し、黒コートが弾かれたように加速し駆け出すと、その渦の中心にいる健人目掛けて十字架の槍を突きだし、刺し貫く。そしてそこから横一文字に斬り裁いた。
しかしそこに健人は居らず、黒コートが後方を振り向けば、沢村に馬乗...

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7.  

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「あんたらも結局、自己満足を貪ってるだけだよ。このパフェみたいな、な」
取材対象であったその権力者の言葉は、年老いたある女性ジャーナリストに虚しさを叩きつけた。彼女は世の中の闇を多く見ながら、それ故に可能な限り人の希望を守ろうと報道を続けてきた人間だ...

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千想の魔法 3.光環の狩人  

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3-1 こんな所で何してるの

街を離れて森に入り、イジェンドの向かった奥地を目指す。キラちゃんは心羽を誘導するように数歩先を心羽の頭ぐらいの高さで飛んでいる。影魔と遭遇してしまっては成すすべがないので、常に周囲を警戒しながら進む。
「本当にこの先にイ...

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6.真実と痛み  

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「すごく真面目で優秀な、努力家でした」
真壁咲良という人、そして沢村智輝が彼女を愛したということ。その話は、そんな言葉から始まった。
「ただ、彼女はその生真面目で優しい笑顔の裏で、周りに心を砕きすぎていたんです。けれど私は、彼女のそんな笑顔から好きに...

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5.指輪と理由  

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「花っち!」
「ハッサン、その人を頼む!」
サクラの怪物による攻撃を剣で弾きながら、スクーターに乗って駆けつけた初樹に向けて叫ぶ健人。既に黒地の衣に青い装飾を身に付けていたその姿に、初樹は事態を察知した。

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4.提示と世間体  

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「おお、花っちどしたーー」
「ハッサン、無事か?」
英道大学より数十メートル離れた街道。花森健人はスマートフォン越しに桧山初樹に早口で言った。息が未だ少し乱れる。

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3.空洞と黒コート  

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4月26日の夕方、彼女は辟易していた。他人に愛想を振り撒き続ける自分に。誰に気付かれるでもなく、彼女自身もまたそれに気付けてもいなかった。家族も、友人も、恋人も、私の本当なんて知らない。しかし彼女自身その内のどこかで、ある一点を察知していた。

私自身...

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