朝憬への詩 第二章プロット version 35
朝憬への詩 第二章プロット
—————————【21話】—————————
冒険者パート 中心人物:弓音、カイルス、フォセイド
誕生日の夜遅くに、飛び降り自殺を図る弓音。高層マンションの屋上から見下ろす都会の街並みは車のライトが蠢いている。
嫌なことだらけだった人生に別れを告げ、飛び降りたはずだった。
しかし、カイルスとフォセイドによって地面にぶつかる前に救出され無事だった。政府から身を追われる二人は軽トラを飛ばし夜の都会を駆け抜ける。
都会から出て田園風景を抜け、田舎の平坦な一本道を止まることなく進み、空は明け方を迎える。新しい物語の幕開けだった。
使者パート
影魔の誘拐事件は心羽たちの手により解決したが、その後も影魔による襲撃事件は後を絶たない。心羽たちも影魔を倒すことが日課のようになっていた。心羽は、これが自分の仕事だと胸を張っていた。そんな日々の中で、心羽はまた不思議な夢を見る。
ニーベルゲンパート
アポロとリーンは、これまで影魔の被害にあった人々とその家族等への悲痛な思いに胸を痛めていた。できることはやってきた。その被害を食い止めるべく、影魔を討伐してきたが…それしかできないのか———特にリーンはその焦燥感が強いこともあり、作戦時にも連携を二の次にして先行気味になっていた。これを受けて恵美子は敢えてアポロとリーンを連れて、被害者やその家族への対応を行っているメルディア協会を訪れる。そこには以前、姉の心を影魔に食われた少年の姿があった。リーンは協会のセラピストに、どうにか少年との対話の承諾を得たものの、なんと声を掛けていいのかわからなかった。ただ自分がこの協会を訪れた目的を精一杯の言葉で話し、姉はどんな人だったのか、少年の言葉を聞いた。その様子をアポロと恵美子、セラピストが見守る最中、影魔襲来の報が入る。アポロと恵美子は避難誘導を行い、リーンは出撃しこれと交戦する。そんな中混乱を抜けてきた少年が影魔の前に飛び出した。
—————————【22話】—————————
使者パート
4人で集まり、いつものように街の影魔を退治していく。しかし、この日戦闘した影魔は光の力に覚醒し、金色に輝く謎の文字が体に刻まれていた。
ニーベルゲンパート
「連れてけよ、姉さんの所に」少年は自分の心を影魔に食わせようとしていた。寸でのところでリーンが影魔を妨害し、少年を止める。「お姉さんが大事に思ってくれた自分を、投げ出すなよ…君たち自身のために」———その様に影魔は「何だか知らんが、失うことなんて腐るほどあるだろ」とだけ吐き捨てる。その言葉にリーンは怒りを露わにして重加速を発動。「失うことに、簡単に慣れてなんかたまるか…だから投げださない」激しい打ち合いになるがリーンが影魔を圧倒。だがとどめを刺す直前で黒フード=美津希がその姿を現しその一閃を止めた。
「そう、奪われてきたのはこちらも同じ」「あなた達がこの子たちにどれだけひどいことをしてきたか…」———その言葉にリーンが戦慄した瞬間、黒フードと影魔は逃げ去った。
その後、駆け付けたアポロと恵美子が現場に合流。少年はアポロとリーンに向けて静かに言った。「やるだけやるよ、姉さんが思ってくれてた自分を」———救うなんておこがましい。ただ、何かつながる時もある。そんな二人に恵美子が言った。「みんなそれぞれ戦ってる。あなた達だけじゃない…だからこそ、一人ではないことを忘れないで」
影魔パート
星空の祭典を阻止するミッションは、使者やニーベルゲンたちに邪魔されて失敗してしまった。しかし、人々のカルナを回収するミッションは着々と進みつつある。そのミッションの指揮をとる美津希は、今日も影魔を連れて街の人々を襲う。特に美津希たちのメンバーは、4人の使者及び2人のニーベルゲンを相手にするため、美津希を宿主とした影魔たちで構成される。こうすることで分身が可能なため、万が一敗北しても影魔が死ぬことはない。その一方で、使者やニーベルゲンを倒しそのカルナを得るのもまた難しかった。そんな中、叶慧は美津希に話があるという。
—————————【23話】—————————
使者パート&ニーベルゲンパート
恵美子に招待され、王城にやってきた使者4人とゴーレム2人。集まった6人に、恵美子は影魔の本拠地である「プレディエ」について説明。さらに、偵察を含め現場の様子を実際に見に行ってみることに。
冒険者パート
朝日が弓音を照らす。風を受けながら森を抜け、一面に田畑の広がる景色を軽トラは走る。弓音はふと、これを第三者が見ていたら誘拐と疑うだろうと思ったが、弓音は満更でもなかった。あの家にいるよりはずっとマシだったからだ。なにより、あの時の弓音を止めてくれたこの2人が、弓音には白馬の王子様のように思えたのだ。
話を聞く限り、この2人もいろいろと事情を抱えてるらしいが、詳しいことはまだ教えてくれない。そんな雑談をしているうちに、軽トラは小さな知らない村に停まった。
—————————【24話】—————————
使者パート&ニーベルゲンパート
用事のある碧は抜け、〇人となったメンバーでプレディエの森にたどり着く。その付近には建設中の砦があり、ニーベルゲンはここを拠点にするという。
影魔パート
叶慧の話というのは、人間を宿主にする新しい作戦のことだった。影魔は宿主を持つことで分身体の作成が可能になる。これがアドバンテージになるため、美津希は人間と契約を取り結ぶ役目を与えられた。
叶慧の話というのは、人間を宿主にする新しい作戦のことだった。影魔は宿主を持つことで分身体の作成が可能になり、宿主の欲望を満たすことでこれまでとは比較にならない量のカルナを得られる。これがアドバンテージになるため、美津希は人間と契約を取り結ぶ役目を与えられた。
—————————【25話】—————————
心羽パート
アレグロに出かける心羽。アレグロ内では羽の使者として心羽が活躍していることが少しずつ有名になってきていた。そのため、メンバーの多くは心羽があまり参加できないことに理解があり、心羽は改めてこのメンバーが好きだと感じた。
遥香ともすてらでいつもの時間を過ごし、いつかまたこの日々に戻れることを願った。
使者パート裏
自宅の庭で耕作を行う拓夢のもとに、碧が訪れる。一人暮らしの拓夢が気にかかり、お土産を持ってきていた。拓夢は影魔狩りという農業よりも楽しいことを見つけてしまったため、農業が疎かになっていた。今日は珍しく影魔の少ない日で、碧は拓夢の手伝いをしながら2人は穏やかな時間を過ごした。ここで拓夢は碧に「ここを4人の家にしよう」という話を切り出す。
ニーベルゲンパート
プレディエ付近の砦のある○○番外、ニ―ベルゲン第5支部に金の影魔の出現報告が届く。使者たちによりその危険性を聞かされていたアポロとリーンは恵美子の指令の下、ニ―ベルゲン兵士達らと共に、これを撃退に向かう。伝え聞いた通り、その戦闘力は非常に高い個体で、ゴーレム二人と互角に立ち回る一方、狂笑しながら「お前ら、俺になれよ」と吐き捨て、また「これは、僕の身体だ」と絶叫し、自我が非常に不安定であることが垣間見えた。最終的に苦戦しながらも、兵士たちが作った一瞬の隙を突き、アポロとリーンは辛くもこの金の影魔を倒したが、その遺骸は粒子状となって飛散した。
「なんだったんだ…アイツ」「…わからない、だけどこれは…」二人はこれまでの出来事もあって、影魔が単なる人間の外敵ではないことを察知しようとしていた。
冒険者パート
—————————【26話】—————————
使者パート
アレグロの帰りに市場を歩いていた時、心羽は強盗事件に遭遇する。なんと影魔による犯行であり、心羽は使者に変身して相手取り撃破するが、強盗といえば物品が目当てであり、カルナを狙うはずの影魔らしからぬ行動を疑問に思っていた。
使者パート裏
ニーベルゲンパート
美津希による新たな策、その影魔の宿主として目を付けられたのは、
—————————【27話】—————————
使者パート
翌朝、心羽たち4人は相次いで発生した盗難、強盗事件を目の当たりにする。昨日の影魔の仕業だと察した心羽は手がかりを掴むためエウィグを飛ばして探索する。そんな中、情報を掴んだギデオンが4人の前に現れる…。
ニーベルゲンパート
—————————【28話】—————————
使者パート
ギデオンによれば、強盗の犯人は影魔の力を借りた人間だという。ギデオンの言われるままに犯人の所へと赴いた4人は、影魔という力を手にして欲望が顕になった青年と対峙することに。しかし、分身はいくら倒してもきりがなく、拓夢が青年を脅すことで強引に影魔本体を引きずり出したが、本体は分身よりひと回り強く、心羽たちは苦戦する。貧乏な家に生まれたという青年は、裕福な家庭を羨望の目で見ていたという。しかしそれは妬みへと変わり、いつからか盗むことが生き甲斐へとすり変わってしまった。だからこの力は奪わないでくれと青年は嘆く。心羽にはその青年の痛みがわからず判断に迷うが、貧乏なだけでなく両親も持たずに独りで生きてきた拓夢はその話を聞いて激昂。
「しあわせ家族に囲まれてのうのうと生きてきたくせに、貧乏くらいで泣き面晒してんじゃねぇよ」
竜の使者IIに昇華した拓夢は圧倒的な力で本体を撃破。
—————————【29話】—————————
使者パート
複数の影魔による無差別襲撃事件が相次ぎ、どの個体も同じ特徴を持つことから宿主のいる影魔の分身による犯行と判断し、宿主の影を追う使者4人。しかし、その影魔=アルキオネを追い詰めて戦闘になりかけたその瞬間、心羽のペンダントが突如現れた別の影魔=デネボラに奪われてしまう。
他の3人が撃退するもののペンダントは取り返せず、力を失った心羽。その場にいた親子が、アルキオネの宿主は長女であることを悲壮な顔で語る。
話を聴く中で、思わず泣きだしてしまう心羽。周りがなだめるも、涙が止まらない。心羽も感情が溢れて止まらなくなっている感覚を覚え、疑念を抱いていた。
ニーベルゲンパート
—————————【30話】—————————
使者パート
心羽は感情に歯止めが効かないながらも、ほかの3人はアルキオネを止めるため活動を再開する。アルキオネを追うなかで宿主の長女を見つけ、宿主になるのは危険であることを告げて説得する。すると、アルキオネが光の力に覚醒し、宿主の身体から出てくる。その力で使者3人を追い詰めるが、途中で気が変わったようにその場を去っていった。
ニーベルゲンパート
心羽はその親子と一緒に居たが、そこに先ほどのデネボラが現れ、その親子を襲う。心羽は使者として戦う力はなくとも、手持ちの揮石を使ってデネボラに抗い、親子に近付けさせない意志を見せる。それを影で見ていたデネボラの宿主が姿を現し、心羽のようなヒーローに憧れていたことを告げる。そのために心羽のペンダントを欲しがっていたが、心羽にしか使えないものである上、その力は心羽が持つべきだと改めて思ったため、デネボラにペンダントを返すよう指示するが、デネボラは宿主を切り捨て、心羽のペンダントから直接カルナを吸う。すると再び心羽は感情が止まらなくなり、その場で泣き崩れてしまう。
そこにリーンが駆けつけ、デネボラを倒してペンダントを取り返す。そのままデネボラの宿主とともに3人で砦に向かう。
恵美子が宿主の手当をするなかで、心羽の感情が溢れる現象は影魔がペンダントから直接カルナを吸っていたことにより、感情を制御る機構が正しく働かなくなったからではないかと話した。
—————————【21話】—————————
冒険者パート 中心人物:弓音、カイルス、フォセイド
誕生日の夜遅くに、飛び降り自殺を図る弓音。高層マンションの屋上から見下ろす都会の街並みは車のライトが蠢いている。
嫌なことだらけだった人生に別れを告げ、飛び降りたはずだった。
しかし、カイルスとフォセイドによって地面にぶつかる前に救出され無事だった。政府から身を追われる二人は軽トラを飛ばし夜の都会を駆け抜ける。
都会から出て田園風景を抜け、田舎の平坦な一本道を止まることなく進み、空は明け方を迎える。新しい物語の幕開けだった。
使者パート
影魔の誘拐事件は心羽たちの手により解決したが、その後も影魔による襲撃事件は後を絶たない。心羽たちも影魔を倒すことが日課のようになっていた。心羽は、これが自分の仕事だと胸を張っていた。そんな日々の中で、心羽はまた不思議な夢を見る。
ニーベルゲンパート
アポロとリーンは、これまで影魔の被害にあった人々とその家族等への悲痛な思いに胸を痛めていた。できることはやってきた。その被害を食い止めるべく、影魔を討伐してきたが…それしかできないのか———特にリーンはその焦燥感が強いこともあり、作戦時にも連携を二の次にして先行気味になっていた。これを受けて恵美子は敢えてアポロとリーンを連れて、被害者やその家族への対応を行っているメルディア協会を訪れる。そこには以前、姉の心を影魔に食われた少年の姿があった。リーンは協会のセラピストに、どうにか少年との対話の承諾を得たものの、なんと声を掛けていいのかわからなかった。ただ自分がこの協会を訪れた目的を精一杯の言葉で話し、姉はどんな人だったのか、少年の言葉を聞いた。その様子をアポロと恵美子、セラピストが見守る最中、影魔襲来の報が入る。アポロと恵美子は避難誘導を行い、リーンは出撃しこれと交戦する。そんな中混乱を抜けてきた少年が影魔の前に飛び出した。
—————————【22話】—————————
使者パート
4人で集まり、いつものように街の影魔を退治していく。しかし、この日戦闘した影魔は光の力に覚醒し、金色に輝く謎の文字が体に刻まれていた。
ニーベルゲンパート
「連れてけよ、姉さんの所に」少年は自分の心を影魔に食わせようとしていた。寸でのところでリーンが影魔を妨害し、少年を止める。「お姉さんが大事に思ってくれた自分を、投げ出すなよ…君たち自身のために」———その様に影魔は「何だか知らんが、失うことなんて腐るほどあるだろ」とだけ吐き捨てる。その言葉にリーンは怒りを露わにして重加速を発動。「失うことに、簡単に慣れてなんかたまるか…だから投げださない」激しい打ち合いになるがリーンが影魔を圧倒。だがとどめを刺す直前で黒フード=美津希がその姿を現しその一閃を止めた。
「そう、奪われてきたのはこちらも同じ」「あなた達がこの子たちにどれだけひどいことをしてきたか…」———その言葉にリーンが戦慄した瞬間、黒フードと影魔は逃げ去った。
その後、駆け付けたアポロと恵美子が現場に合流。少年はアポロとリーンに向けて静かに言った。「やるだけやるよ、姉さんが思ってくれてた自分を」———救うなんておこがましい。ただ、何かつながる時もある。そんな二人に恵美子が言った。「みんなそれぞれ戦ってる。あなた達だけじゃない…だからこそ、一人ではないことを忘れないで」
影魔パート
星空の祭典を阻止するミッションは、使者やニーベルゲンたちに邪魔されて失敗してしまった。しかし、人々のカルナを回収するミッションは着々と進みつつある。そのミッションの指揮をとる美津希は、今日も影魔を連れて街の人々を襲う。特に美津希たちのメンバーは、4人の使者及び2人のニーベルゲンを相手にするため、美津希を宿主とした影魔たちで構成される。こうすることで分身が可能なため、万が一敗北しても影魔が死ぬことはない。その一方で、使者やニーベルゲンを倒しそのカルナを得るのもまた難しかった。そんな中、叶慧は美津希に話があるという。
—————————【23話】—————————
使者パート&ニーベルゲンパート
恵美子に招待され、王城にやってきた使者4人とゴーレム2人。集まった6人に、恵美子は影魔の本拠地である「プレディエ」について説明。さらに、偵察を含め現場の様子を実際に見に行ってみることに。
冒険者パート
朝日が弓音を照らす。風を受けながら森を抜け、一面に田畑の広がる景色を軽トラは走る。弓音はふと、これを第三者が見ていたら誘拐と疑うだろうと思ったが、弓音は満更でもなかった。あの家にいるよりはずっとマシだったからだ。なにより、あの時の弓音を止めてくれたこの2人が、弓音には白馬の王子様のように思えたのだ。
話を聞く限り、この2人もいろいろと事情を抱えてるらしいが、詳しいことはまだ教えてくれない。そんな雑談をしているうちに、軽トラは小さな知らない村に停まった。
—————————【24話】—————————
使者パート&ニーベルゲンパート
用事のある碧は抜け、〇人となったメンバーでプレディエの森にたどり着く。その付近には建設中の砦があり、ニーベルゲンはここを拠点にするという。
影魔パート
叶慧の話というのは、人間を宿主にする新しい作戦のことだった。影魔は宿主を持つことで分身体の作成が可能になり、宿主の欲望を満たすことでこれまでとは比較にならない量のカルナを得られる。これがアドバンテージになるため、美津希は人間と契約を取り結ぶ役目を与えられた。
—————————【25話】—————————
心羽パート
アレグロに出かける心羽。アレグロ内では羽の使者として心羽が活躍していることが少しずつ有名になってきていた。そのため、メンバーの多くは心羽があまり参加できないことに理解があり、心羽は改めてこのメンバーが好きだと感じた。
遥香ともすてらでいつもの時間を過ごし、いつかまたこの日々に戻れることを願った。
使者パート裏
自宅の庭で耕作を行う拓夢のもとに、碧が訪れる。一人暮らしの拓夢が気にかかり、お土産を持ってきていた。拓夢は影魔狩りという農業よりも楽しいことを見つけてしまったため、農業が疎かになっていた。今日は珍しく影魔の少ない日で、碧は拓夢の手伝いをしながら2人は穏やかな時間を過ごした。ここで拓夢は碧に「ここを4人の家にしよう」という話を切り出す。
ニーベルゲンパート
プレディエ付近の砦のある○○番外、ニ―ベルゲン第5支部に金の影魔の出現報告が届く。使者たちによりその危険性を聞かされていたアポロとリーンは恵美子の指令の下、ニ―ベルゲン兵士達らと共に、これを撃退に向かう。伝え聞いた通り、その戦闘力は非常に高い個体で、ゴーレム二人と互角に立ち回る一方、狂笑しながら「お前ら、俺になれよ」と吐き捨て、また「これは、僕の身体だ」と絶叫し、自我が非常に不安定であることが垣間見えた。最終的に苦戦しながらも、兵士たちが作った一瞬の隙を突き、アポロとリーンは辛くもこの金の影魔を倒したが、その遺骸は粒子状となって飛散した。
「なんだったんだ…アイツ」「…わからない、だけどこれは…」二人はこれまでの出来事もあって、影魔が単なる人間の外敵ではないことを察知しようとしていた。
冒険者パート
—————————【26話】—————————
使者パート
アレグロの帰りに市場を歩いていた時、心羽は強盗事件に遭遇する。なんと影魔による犯行であり、心羽は使者に変身して相手取り撃破するが、強盗といえば物品が目当てであり、カルナを狙うはずの影魔らしからぬ行動を疑問に思っていた。
使者パート裏
ニーベルゲンパート
美津希による新たな策、その影魔の宿主として目を付けられたのは、
—————————【27話】—————————
使者パート
翌朝、心羽たち4人は相次いで発生した盗難、強盗事件を目の当たりにする。昨日の影魔の仕業だと察した心羽は手がかりを掴むためエウィグを飛ばして探索する。そんな中、情報を掴んだギデオンが4人の前に現れる…。
ニーベルゲンパート
—————————【28話】—————————
使者パート
ギデオンによれば、強盗の犯人は影魔の力を借りた人間だという。ギデオンの言われるままに犯人の所へと赴いた4人は、影魔という力を手にして欲望が顕になった青年と対峙することに。しかし、分身はいくら倒してもきりがなく、拓夢が青年を脅すことで強引に影魔本体を引きずり出したが、本体は分身よりひと回り強く、心羽たちは苦戦する。貧乏な家に生まれたという青年は、裕福な家庭を羨望の目で見ていたという。しかしそれは妬みへと変わり、いつからか盗むことが生き甲斐へとすり変わってしまった。だからこの力は奪わないでくれと青年は嘆く。心羽にはその青年の痛みがわからず判断に迷うが、貧乏なだけでなく両親も持たずに独りで生きてきた拓夢はその話を聞いて激昂。
「しあわせ家族に囲まれてのうのうと生きてきたくせに、貧乏くらいで泣き面晒してんじゃねぇよ」
竜の使者IIに昇華した拓夢は圧倒的な力で本体を撃破。
—————————【29話】—————————
使者パート
複数の影魔による無差別襲撃事件が相次ぎ、どの個体も同じ特徴を持つことから宿主のいる影魔の分身による犯行と判断し、宿主の影を追う使者4人。しかし、その影魔=アルキオネを追い詰めて戦闘になりかけたその瞬間、心羽のペンダントが突如現れた別の影魔=デネボラに奪われてしまう。
他の3人が撃退するもののペンダントは取り返せず、力を失った心羽。その場にいた親子が、アルキオネの宿主は長女であることを悲壮な顔で語る。
話を聴く中で、思わず泣きだしてしまう心羽。周りがなだめるも、涙が止まらない。心羽も感情が溢れて止まらなくなっている感覚を覚え、疑念を抱いていた。
ニーベルゲンパート
—————————【30話】—————————
使者パート
心羽は感情に歯止めが効かないながらも、ほかの3人はアルキオネを止めるため活動を再開する。アルキオネを追うなかで宿主の長女を見つけ、宿主になるのは危険であることを告げて説得する。すると、アルキオネが光の力に覚醒し、宿主の身体から出てくる。その力で使者3人を追い詰めるが、途中で気が変わったようにその場を去っていった。
ニーベルゲンパート
心羽はその親子と一緒に居たが、そこに先ほどのデネボラが現れ、その親子を襲う。心羽は使者として戦う力はなくとも、手持ちの揮石を使ってデネボラに抗い、親子に近付けさせない意志を見せる。それを影で見ていたデネボラの宿主が姿を現し、心羽のようなヒーローに憧れていたことを告げる。そのために心羽のペンダントを欲しがっていたが、心羽にしか使えないものである上、その力は心羽が持つべきだと改めて思ったため、デネボラにペンダントを返すよう指示するが、デネボラは宿主を切り捨て、心羽のペンダントから直接カルナを吸う。すると再び心羽は感情が止まらなくなり、その場で泣き崩れてしまう。
そこにリーンが駆けつけ、デネボラを倒してペンダントを取り返す。そのままデネボラの宿主とともに3人で砦に向かう。
恵美子が宿主の手当をするなかで、心羽の感情が溢れる現象は影魔がペンダントから直接カルナを吸っていたことにより、感情を制御る機構が正しく働かなくなったからではないかと話した。