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ReS。という居場所について

2021年3月1日にpixivにて書かれた日記です。
2022年9月13日より「ReS。」から「ReSo」へと表記が変更されました。
現在の「ReSo/レゾ」「ReSoner/レゾナー」の概要はこちらをご覧ください。
https://mimemo.io/m/3kyw8o3mNB46Lrg


初めましての方も、お久し振りの方も、こんにちはこんばんは。手越尋人です。
この度、新しい作品の投稿に合わせて「ReS。」というタグを新規作成する運びとなりました。

ピクシブ百科事典に記事を作成しましたので、こちらからでも詳細は確認できるのですが、これまで手越尋人の作品を追いかけ、フォローしていてくださった方に向けて、自分の言葉で話す場を設けたいと思い、これを書いています。

ReS。とは、RelationShip(人間関係)とResolution(解像度)を掛け合わせた造語です。
「カップリング」という言葉に違和感を覚えたり、カップリングだと思って書いているはずなのに周囲と分かり合えない、そんな気持ちを抱えたひとたちが互いを見つけ合うためのツールにしたい、と願いを込めて創りました。

長らく自分の書いているものが界隈から浮いているという自覚はあったのですが、それが何に由来する違和感なのか、ずっと言語化できずにいました。左右を決めないと参加できない即売会のカップリングカテゴリに身の置き場がなく、全年齢オールキャラに行けばいいと声をかけられても納得できず、即売会に参加すること自体をも控えるようになった時期がありました。
その生きづらさの理由が自分の性自認と身体違和、性的指向にあり、背景には社会構造から生まれる抑圧や規範があるのだと気付いたことは、昨年1年間の中で最も重要な出来事だったように思います。

社会における多数派の考えに触れ、自分の内側に抱えた違和感や、どれほど向き合っても消えることがなかった孤独感の正体に「名前がついていると知った」ことは、私にとって本当に大きなことでした。
自分はおかしくないんだと思えたし、自分自身の感覚や感情、考えについて言語化して発信することで、大事にしているものが近いひとたちにも出会えました。

自分以外にも、同じようなものを求めて創作をしているひとがいる、と知って、「自分が創作に求めている概念に名前をつけたい」と強く思うようになりました。同じような生きづらさを抱える誰かに、「こんなことをやってるひとがいるよ」と伝えるための言葉を創りたい、と考えるようになりました。
現在普及している「カップリング」という言葉も、それを最初に生み出し、使おうとしたひとの存在があってこそ広まった言葉であるはずです。新しいことを始めるのは不安がつきまとい、責任が伴い、このカテゴライズでまた更に取りこぼされてしまう誰かが存在するのだろうと思うと怖さがあります。それでもやってみる価値はあると信じ、ReS。というカテゴリを新設しました。

望む明日が欲しい。新しい世界へと変えてゆきたい。あんさんぶるスターズという作品に触れ、二次創作に没頭し、創作物を応援してくださる方の存在に支えられ、自分のマイノリティ性への気付きを得て、そこで背中を押してくれるひとたちと出会えたことで、ようやく踏み出せた一歩だと思います。
この場を借りてお礼申し上げます。これまで手越尋人を応援してくださり、本当にありがとうございます。
そしてタグの作成にあたり、「使ってみたい」と声をあげてくださった皆様、ピクシブ百科事典に記載する内容について、追記修正にご協力頂きました皆様に、重ねてお礼申し上げます。

新しいタグを作ったからといって、私の書くもの、作品の方向性が大きく変わるわけではありません。これまで長い間、私が粛々と書き続けてきたものに、名前をつけた、というだけのことです。
ですが、自分が胸の内側に大切に抱えている概念に「名前がある」、ということがもたらす影響は、もしかすると私が考えるよりも、ずっと広く、遠くまで響いていくのかもしれません。
このタグの作成が、これまで取りこぼされてきたもの、取りこぼされてきた人たちが、「ここにいるよ」と声を掛け合うための力添えになることを、ここから未来を変えていく可能性の種となることを、願ってやみません。

もしも、ReS。の方針に賛同してくださり、ここを自分の居場所だと思ってくださった方がいらっしゃいましたら、禁止事項を守ったうえで、どうぞご自由にこちらのタグをお使いください。
これは作成した後に気付いたことですが、ReS。は「Resonance」の略でもあります。このタグを用いて、これからも誰かと共鳴していけたらいいなと思います。
今後とも、手越尋人の描く関係性とその余白を応援して頂けましたら幸いです。

2021年3月1日 手越尋人

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