つまらない自分語り―――メモがてら version 41

2021/08/13 20:06 by someone
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将来的に使いたい台詞メモ
「何がどうってわけじゃない」
「人も自分も、拒絶したようになりたくなかったんだ」「人も自分も、拒絶したようになりたくなかったんだ」


そこは公園の砂場だった。地域の親子が集まっているのだろう。子ども達が遊び、親達がそれを見守る。ありふれていたはずだが、少し変わってしまったかもしれない光景。そこに幼い花森剣人がいた。家から持ってきたおもちゃと、自分なりの空想を掛け合わせて、楽しいものを見つけようと心や身体を動かす。母の純子(すみこ)は、近隣に住む他の子の母親と世間話をしつつ、こちらに目配せする。そんな母と目が合うと、親子は互いに微笑んだ。それは、まだ何も知らなかったころの記憶。誰かとの歪な関わり方も知らなかったころのこと。だが、ふと幼い剣人は後ろを振り向く。そこには困って泣きそうな顔をした他の子どもの姿があった。泣き顔の彼の目線の先には、先ほどまで彼のもとにあったおもちゃが、また別の手に渡っていた。嫌な感覚がした。理不尽を感じるのも、彼が泣くのも、嫌だと思った。おもちゃを取った子の意識が他に向いたのか、一瞬その場を離れたところへ剣人は向かう。彼はそこに転がっていた泣いている子のおもちゃを手に取り、彼のもとに届けた。だけど、仕返しが来ないか怖くなって、剣人は母の方を少し見る。純子は何とも驚いた表情をしていた。それは、少しだけ何か出来たような気がした記憶。
しかしそこに、いないはずの誰かの声が聞こえた。
「"取り返す"なんてやり方しないで済んだら良かったのにね」
そこにいたのは、高校時代の女友達だった秀才の粟村。うるさい。5歳にも満たなかった子どもに何を求めてるんだ。俺の唯一できたことを貶すな。お前のように見透かしたような奴に、俺の何がわかる…
「そんなんだから、あんた化け物になったんだよ」
そこには幼かった自分の姿はなかった。居たのは白銀の烏ーーー異形と化した花森剣人。
「ーーーえっ」      

「何がどうってわけじゃない」
「人も自分も、拒絶したようになりたくなかったんだ」

そこは公園の砂場だった。地域の親子が集まっているのだろう。子ども達が遊び、親達がそれを見守る。ありふれていたはずだが、少し変わってしまったかもしれない光景。そこに幼い花森剣人がいた。家から持ってきたおもちゃと、自分なりの空想を掛け合わせて、楽しいものを見つけようと心や身体を動かす。母の純子(すみこ)は、近隣に住む他の子の母親と世間話をしつつ、こちらに目配せする。そんな母と目が合うと、親子は互いに微笑んだ。それは、まだ何も知らなかったころの記憶。誰かとの歪な関わり方も知らなかったころのこと。だが、ふと幼い剣人は後ろを振り向く。そこには困って泣きそうな顔をした他の子どもの姿があった。泣き顔の彼の目線の先には、先ほどまで彼のもとにあったおもちゃが、また別の手に渡っていた。嫌な感覚がした。理不尽を感じるのも、彼が泣くのも、嫌だと思った。おもちゃを取った子の意識が他に向いたのか、一瞬その場を離れたところへ剣人は向かう。彼はそこに転がっていた泣いている子のおもちゃを手に取り、彼のもとに届けた。だけど、仕返しが来ないか怖くなって、剣人は母の方を少し見る。純子は何とも驚いた表情をしていた。それは、少しだけ何か出来たような気がした記憶。
しかしそこに、いないはずの誰かの声が聞こえた。
「"取り返す"なんてやり方しないで済んだら良かったのにね」
そこにいたのは、高校時代の女友達だった秀才の粟村。うるさい。5歳にも満たなかった子どもに何を求めてるんだ。俺の唯一できたことを貶すな。お前のように見透かしたような奴に、俺の何がわかる…
「そんなんだから、あんた化け物になったんだよ」
そこには幼かった自分の姿はなかった。居たのは白銀の烏ーーー異形と化した花森剣人。
「ーーーえっ」