0 モルの手記⑮星供祭後日譚

ディカオンを倒し、夜のお祭りを楽しむ健人と心羽のもとに新たな刺客、「リガルド」が現れる。
自身を「ディカオンの産みの親でありカイルスの直属の部下、一番弟子」と名乗るリガルドは、“怨術・フォースフィールド”で異空間を作り出し、健人と心羽をその内側に取り込む。
フォースフィールドの内側は果てしなく広がる荒野に、軍事兵器のような設備が点在しているような殺伐とした空間。
健人と心羽はそれぞれリーンとリュミエに変身し、結界から脱出するため果敢に攻撃を仕掛ける。しかしリガルドは荒野の砂中から軍事設備を取り出しては砲撃し、2人の攻撃の手を阻む。
リーンは砲撃を剣で相殺したり、疾雷で回避して対応するが、身を守るのが精一杯でリガルドに近付けない。
リュミエは光の魔法“ライトニングアーツ”を駆使し、大盾を生成して砲撃を防いだり、弓矢で砲撃を射落としたりしながら宙を舞い、リガルドに接近する。
するとリガルドは結界付近にいた祭りの客を数人まとめて結界内に取り込み、彼らに向かって砲撃を放つ。
リュミエは咄嗟に引き返し、祭りの客へと放たれた砲弾を弓矢で射落とす。一般人を巻き込んだことに激昂し、より苛烈にリガルドを攻め立てるリュミエ。
しかし、リュミエが攻撃を仕掛けようとする度にリガルドは新たな客を取り込んで砲撃を向けるため、人命優先のリュミエは人々の保護にまわる。いつまで経っても攻撃できない状況が続き、リュミエもリーンも疲労が蓄積してきたその時、リーンの左肩に砲弾が命中する。肩が脱臼するかと思うほどの衝撃と爆風にリーンの身体は吹き飛ばされる。全身を襲う激痛に耐えながら、なんとか体を起こそうとした時、左腕に力が入らないことに気付く。砲撃で神経もやられてしまったらしい。
使い物にならなくなった左肩を押さえながら立ち上がる。
「装填完了だァ…“怨術・誘導弾幕!”」
リガルドの背後に巨大な壁が立ち上る。砂中から生えてきたその壁はロケットランチャーの発射台が一面に並ぶ。
「発射ァ!」
掛け声と共に、発射台から一斉に誘導弾が放たれる。その様はかつてディカオンが用いていた怨術・催憂雨を彷彿とさせる。しかしその規模は催憂雨の比ではなく、触れれば死を意味する爆撃の雨となってリュミエや人々に降り注ぐ。

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