ギルのプロット No.1~ version 18

2022/08/29 17:22 by someone
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ギルのプロット No.1~

起
テーマ
怠惰な大学生、花森健人の”変身”と赤髪の魔女”リュミエ”との出会い
そして異形の怪物”エクリプス”事件との闘いに伴い、形成される二人の関係性

ある日、突如として朝憬市の上空の太陽が、日食で暗くなった。
時を同じくして中心街駅交差点をゴシック系の出で立ちで歩いていた男女が異形の存在へと変身して周囲の人間を襲う。また彼らは他の異形を指揮していた。
その時、異形たちが暴れる現場に赤髪の魔女と火の鳥、そして白いの戦士が現れて彼らと対峙する。
激しい交戦の中、異形らと魔女たちの力は拮抗するも、異形らの挑発に白い戦士が「正義など便所に棄てた」と不穏な言葉を返し、魔女はその胸中を憂いに揺らした。
時は遡り、作中2020年——
大学生の花森健人は、日々を適当に過ごしながら《平凡》で《穏便》な生活を送っていた。その日も大学の講義を右から左に流し、「”異形の怪物”と戦う”赤髪の魔女”が街にいる」という都市伝説を他の学生らが話すのを耳にしていた。そして講義の後、彼は友人である横尾和明との会話でポツリと呟く。
「俺、なんでここにいるのかな——」

それと時を同じくして、不審な人物が誰かと連絡を取っていた。
「ええ、間違いありません…”アレ”を見つけました。どういうわけか地球人が持っています。では、後はお願いいたします。ヴェムルア様」
それと時を同じくして、不審な人物が誰かと連絡を取っていた。(その人物——スキャナーはある特殊な魔力の閾値を知覚出来る感覚を有しており、エクリプス情報部内で同様な能力を持つ、僅かな手勢がキーホルダーをこの時まで血眼で探していた)
「ええ、間違いありません…”アレ”を見つけました。どういうわけか地球人が持っています。では、早急な合流をお願いいたします。ヴェムルア様」

その後、健人は異形の悪魔に襲われる。
神器を渡せ。そうすれば楽にしてやる…お前の絶望も終わらせてやろう」
彼の秘宝を渡せ。そうすれば楽にしてやる…お前の絶望も終わらせてやろう」
そう告げて攻撃してくる悪魔によって胸を貫かれたその時、ネックレスに結んでいたキーホルダーが光を放った。
「まだ、終われんじゃろ」
健人が目を開けると、その半身は白いカラス、もしくは白い甲虫を思わせる外装を宿した姿に変わっていた。
健人が目を開けると、その半身は白いカラス甲虫を思わせる外装を宿した姿に変わっていた。
悪魔との戦闘の末、白い姿となった健人(?)は辛くもこれを退ける。しかしすぐそこには追手の怪物が複数、彼の下に迫っていた。
その後、病院のベッドで目覚めた健人は、母——純子と再会する。しかし状況の特異さ故に、純子に「変な奴に襲われた」とだけ説明できなかった。一方でキーホルダーを手に取ると、何処かから声が聞こえる。
その後、病院のベッドで目覚めた健人は、母——純子と再会する。しかし状況の特異さ故に、純子に「変な奴に襲われた」とだけしか説明できなかった。その後、先のキーホルダーを手に取ると、何処かから声が聞こえる。
「ようやくお目覚めか…宿主よ」
その言葉と共に彼の前に白い小人が現れた。小人は先に変身した自身にどこか似ていたが、いよいよ自分は完全に気が触れたかと健人は幻覚を疑った。そんな彼に小人は言う。
「幻覚だったらどれだけいいかのう…残念じゃったな、オレはネーゲル。これから精々よろしく」

驚愕し、動揺に揺れる健人だったが、病院から自宅アパートに帰った後も、ネーゲルと名乗る小人は尚も健人に話しかけ続ける。
無視を決め込む健人。鉛のような重さを抱えながらも、健人は日常を取り戻すべく大学に出向く。
「花っち、あの後大学来ないから心配したぞ。大丈夫か?」
そう声をかける和明に対しての応答も、混乱したままでは上手くできず、健人は和明に気遣われながらその場を後にする。その時、先の小人の声が脳裏に響いた。
「俺にわかることだけでも教えてやろうか?そもそもお前、なんであの状況で助かったと思っとるんじゃ」
一方、悪魔=ヴェルムアは先の事の顛末について、フォーマルスーツを纏う茶髪の青年=カイルスに詰問を受ける。応酬する二者。”秘宝”の存在、力を独占したいカイルスは、ヴェムルアから巧みに健人の存在を聞き出す。
(尚、この際に回想シーン的に先のバトル描写の続きを演出する。白い姿の健人?はヴェムルアの後に現れた怪物達をも、その圧倒的な力で一蹴していた。また、この時健人のことを掴んでいたスキャナーも討伐される)

「お前は、俺の幻覚じゃないのか?」
「違う。やろうと思えば実際にお前の友達の前に姿を現すこともできる…まあ多分、状況としてマズいけどな」
大学を早退し、自宅への帰路に着く中で健人はネーゲルとの話に応じていた。
ネーゲルはあの悪魔を総括して「エクリプス」と呼び、絶望を糧に栄える種族だということや絶望させた対象を宿主と呼ぶことなど、エクリプスについて知りうる一部を健人に告げる。ネーゲル自身もエクリプスのひとりなのだが、“謎の呪い”にかけられてなぜか白い体色になった上、宿主の身体から出られない。そのため、キーホルダーを介して健人の左半身に宿る形になっているという。
「なんだよ、それ…なんで俺が…」
健人は愕然とし、同時に茫然自失となってしまい、翌日以降、自室から出られなくなっていた。
それから五日が経過した。英道大学で不審な傷害事件が起きたという報道があったが、健人としてはそれどころではない。先からの途方もない事態に、健人はベッドから抜け出す気力も持てなかった。
その時、自室のインターホンが鳴る。無視をしようと思っていたが、程なく横尾和明の声が聞こえてきた。
「花っち、俺だ。ちょっと、開けてくれないか?」
「…どうするんじゃ?」
「うるさい。わかんねえよ」
ネーゲルからの問いかけに、小声で返す健人。和明は講義の内容をノートに取っており、それは置いていくと伝え、アパートを後にした。
「悪い、花っち。これしか今は出来そうにない。俺もやらないといけないことがあるから」
場面は変わり、暗くなり始めた英道大学キャンパス。その構内を沈鬱な顔で歩く男子学生。その眼前に現れるフォーマルスーツのカイルス。叫ぶ間もなく、学生は凶行に息を呑んだ。

尚も続く英道大学での連続傷害事件の報道。健人も無視しきれなくなっていた。
「気になるか?」
「何でそれ、聞くんだよ。俺に…」
ネーゲルからの問いかけに、健人は問いを返す。
「恐らくアレは、奴らの仕業じゃからな」
弾かれたように顔を上げる健人に、ネーゲルは言葉を続ける。
「今、あの大学って場所は危険じゃ。エクリプスは明らかに何か意図があってあそこで活動している」
「そんな…大学も警察も何してんだ」
「事の次第も認識しきれてなかろう。エクリプスの活動は秘匿性に富んでるからな」
こうした問答を続けながら、健人は眉をしかめてテレビを睨みつけた。
「それじゃあ、カズさんは…」
「あの兄ちゃんももれなく危険じゃ。決まっとろうが」
事態に驚愕し、動揺する健人だったが、「そういえば…」と続くネーゲルの言葉が健人に一先ずの行動を起こさせる。
「あのノート、返さんでいいんか?」

その後、一週間ぶりに英道大学に出向いた健人。和明とも合流し、連続傷害事件について彼と話し始める。
「大学も頼りないしさ。報道されている以上に被害を受けてる学生もいるだろうって言うじゃん…なんていうか、自衛のために大学少し休むのはアリじゃないか?俺はしばらくそうするつもりだし、カズさんも…」
「いや…花っち、心配はありがたいんだけど…俺ちょっと、やることがあってさ」
「それって、大学に出ないとダメなのか?」
「…まあ、そうだな。今は特に」
「…これはうまく説明できないんだけど、ここは皆が思うよりも危ないって、ちょっと聞いたんだ。だから、カズさん…」
食い下がる健人の言葉を受け、和明は真っ直ぐこちらを向き、健人の肩を掴む。
「その話の出所ってどこだ?花っち、何か知ってるのか?」
「…悪い、何とも言えない」
「なんだよ、それ…底意地の悪い話だけど、それなら俺も簡単には退けない」
「そんな…」
「悪いな、花っち…」
そのまま説得は物別れで終わってしまう。
「どうすりゃいいんだよ。こんな話…」
途方に暮れる健人。そんな彼にネーゲルはある提案をする。
「お前の決断次第では、一つだけ方法がある」
「…なんだ?」
「その前に一つ聞いとくことがある。お前…戦う覚悟はあるか?」


      


テーマ
怠惰な大学生、花森健人の”変身”と赤髪の魔女”リュミエ”との出会い
そして異形の怪物”エクリプス”事件との闘いに伴い、形成される二人の関係性

ある日、突如として朝憬市の上空の太陽が、日食で暗くなった。
時を同じくして中心街駅交差点をゴシック系の出で立ちで歩いていた男女が異形の存在へと変身して周囲の人間を襲う。また彼らは他の異形を指揮していた。
その時、異形たちが暴れる現場に赤髪の魔女と火の鳥、そして白いの戦士が現れて彼らと対峙する。
激しい交戦の中、異形らと魔女たちの力は拮抗するも、異形らの挑発に白い戦士が「正義など便所に棄てた」と不穏な言葉を返し、魔女はその胸中を憂いに揺らした。
時は遡り、作中2020年——
大学生の花森健人は、日々を適当に過ごしながら《平凡》で《穏便》な生活を送っていた。その日も大学の講義を右から左に流し、「”異形の怪物”と戦う”赤髪の魔女”が街にいる」という都市伝説を他の学生らが話すのを耳にしていた。そして講義の後、彼は友人である横尾和明との会話でポツリと呟く。
「俺、なんでここにいるのかな——」

それと時を同じくして、不審な人物が誰かと連絡を取っていた。(その人物——スキャナーはある特殊な魔力の閾値を知覚出来る感覚を有しており、エクリプス情報部内で同様な能力を持つ、僅かな手勢がキーホルダーをこの時まで血眼で探していた)
「ええ、間違いありません…”アレ”を見つけました。どういうわけか地球人が持っています。では、早急な合流をお願いいたします。ヴェムルア様」

その後、健人は異形の悪魔に襲われる。
「彼の秘宝を渡せ。そうすれば楽にしてやる…お前の絶望も終わらせてやろう」
そう告げて攻撃してくる悪魔によって胸を貫かれたその時、ネックレスに結んでいたキーホルダーが光を放った。
「まだ、終われんじゃろ」
健人が目を開けると、その半身は白いカラスか甲虫かを思わせる外装を宿した姿に変わっていた。
悪魔との戦闘の末、白い姿となった健人(?)は辛くもこれを退ける。しかしすぐそこには追手の怪物が複数、彼の下に迫っていた。
その後、病院のベッドで目覚めた健人は、母——純子と再会する。しかし状況の特異さ故に、純子に「変な奴に襲われた」とだけしか説明できなかった。その後、先のキーホルダーを手に取ると、何処かから声が聞こえる。
「ようやくお目覚めか…宿主よ」
その言葉と共に彼の前に白い小人が現れた。小人は先に変身した自身にどこか似ていたが、いよいよ自分は完全に気が触れたかと健人は幻覚を疑った。そんな彼に小人は言う。
「幻覚だったらどれだけいいかのう…残念じゃったな、オレはネーゲル。これから精々よろしく」

驚愕し、動揺に揺れる健人だったが、病院から自宅アパートに帰った後も、ネーゲルと名乗る小人は尚も健人に話しかけ続ける。
無視を決め込む健人。鉛のような重さを抱えながらも、健人は日常を取り戻すべく大学に出向く。
「花っち、あの後大学来ないから心配したぞ。大丈夫か?」
そう声をかける和明に対しての応答も、混乱したままでは上手くできず、健人は和明に気遣われながらその場を後にする。その時、先の小人の声が脳裏に響いた。
「俺にわかることだけでも教えてやろうか?そもそもお前、なんであの状況で助かったと思っとるんじゃ」
一方、悪魔=ヴェルムアは先の事の顛末について、フォーマルスーツを纏う茶髪の青年=カイルスに詰問を受ける。応酬する二者。”秘宝”の存在、力を独占したいカイルスは、ヴェムルアから巧みに健人の存在を聞き出す。
(尚、この際に回想シーン的に先のバトル描写の続きを演出する。白い姿の健人?はヴェムルアの後に現れた怪物達をも、その圧倒的な力で一蹴していた。また、この時健人のことを掴んでいたスキャナーも討伐される)

「お前は、俺の幻覚じゃないのか?」
「違う。やろうと思えば実際にお前の友達の前に姿を現すこともできる…まあ多分、状況としてマズいけどな」
大学を早退し、自宅への帰路に着く中で健人はネーゲルとの話に応じていた。
ネーゲルはあの悪魔を総括して「エクリプス」と呼び、絶望を糧に栄える種族だということや絶望させた対象を宿主と呼ぶことなど、エクリプスについて知りうる一部を健人に告げる。ネーゲル自身もエクリプスのひとりなのだが、“謎の呪い”にかけられてなぜか白い体色になった上、宿主の身体から出られない。そのため、キーホルダーを介して健人の左半身に宿る形になっているという。
「なんだよ、それ…なんで俺が…」
健人は愕然とし、同時に茫然自失となってしまい、翌日以降、自室から出られなくなっていた。
それから五日が経過した。英道大学で不審な傷害事件が起きたという報道があったが、健人としてはそれどころではない。先からの途方もない事態に、健人はベッドから抜け出す気力も持てなかった。
その時、自室のインターホンが鳴る。無視をしようと思っていたが、程なく横尾和明の声が聞こえてきた。
「花っち、俺だ。ちょっと、開けてくれないか?」
「…どうするんじゃ?」
「うるさい。わかんねえよ」
ネーゲルからの問いかけに、小声で返す健人。和明は講義の内容をノートに取っており、それは置いていくと伝え、アパートを後にした。
「悪い、花っち。これしか今は出来そうにない。俺もやらないといけないことがあるから」
場面は変わり、暗くなり始めた英道大学キャンパス。その構内を沈鬱な顔で歩く男子学生。その眼前に現れるフォーマルスーツのカイルス。叫ぶ間もなく、学生は凶行に息を呑んだ。

尚も続く英道大学での連続傷害事件の報道。健人も無視しきれなくなっていた。
「気になるか?」
「何でそれ、聞くんだよ。俺に…」
ネーゲルからの問いかけに、健人は問いを返す。
「恐らくアレは、奴らの仕業じゃからな」
弾かれたように顔を上げる健人に、ネーゲルは言葉を続ける。
「今、あの大学って場所は危険じゃ。エクリプスは明らかに何か意図があってあそこで活動している」
「そんな…大学も警察も何してんだ」
「事の次第も認識しきれてなかろう。エクリプスの活動は秘匿性に富んでるからな」
こうした問答を続けながら、健人は眉をしかめてテレビを睨みつけた。
「それじゃあ、カズさんは…」
「あの兄ちゃんももれなく危険じゃ。決まっとろうが」
事態に驚愕し、動揺する健人だったが、「そういえば…」と続くネーゲルの言葉が健人に一先ずの行動を起こさせる。
「あのノート、返さんでいいんか?」

その後、一週間ぶりに英道大学に出向いた健人。和明とも合流し、連続傷害事件について彼と話し始める。
「大学も頼りないしさ。報道されている以上に被害を受けてる学生もいるだろうって言うじゃん…なんていうか、自衛のために大学少し休むのはアリじゃないか?俺はしばらくそうするつもりだし、カズさんも…」
「いや…花っち、心配はありがたいんだけど…俺ちょっと、やることがあってさ」
「それって、大学に出ないとダメなのか?」
「…まあ、そうだな。今は特に」
「…これはうまく説明できないんだけど、ここは皆が思うよりも危ないって、ちょっと聞いたんだ。だから、カズさん…」
食い下がる健人の言葉を受け、和明は真っ直ぐこちらを向き、健人の肩を掴む。
「その話の出所ってどこだ?花っち、何か知ってるのか?」
「…悪い、何とも言えない」
「なんだよ、それ…底意地の悪い話だけど、それなら俺も簡単には退けない」
「そんな…」
「悪いな、花っち…」
そのまま説得は物別れで終わってしまう。
「どうすりゃいいんだよ。こんな話…」
途方に暮れる健人。そんな彼にネーゲルはある提案をする。
「お前の決断次第では、一つだけ方法がある」
「…なんだ?」
「その前に一つ聞いとくことがある。お前…戦う覚悟はあるか?」