0 『snooze』異次元交流超常決戦編 みんなに公開

瑞希がある次元と通信をしている 瑞希「では今から僕のいる観測次元α’と君たちの次元、恒久的並走次元Be♭を結ぶワームホールを開通するよ」 ケカイ「おう!」 寂れた機械音声がアナウンスを告げる 「恒久的並走次元Be♭から観測次元α′への次元間転送を目的としたワームホールを開通します。」 ソウガ「いってこーい」 ケカイ「っしゃあ!」 意気込むケカイの体が0と1のデータに変換され転送が始まる 次にケカイが目を覚ました時、目の前に青白い何かが浮かんでいた  ケカイ「うわぁ!?」 瑞希「何?会っていきなり悲鳴を上げるとは、そっちの次元の者は無礼者が多いのかな?」 莉緒に殺された今の瑞希は殆ど魂のみの霊体なため、本来体内に吸収され表に見えない星霜が光って青白く見えているのだ。 瑞希「と言うか何?その髪型、第四文明世紀のヤンキーってやつ?」 ケカイ「第四…何?」 瑞希「第四文明世紀、君が探し物をしてもらうsnooze次元に生まれた四番目の文明の事を僕はそう呼ぶ。」 ケカイ「お、おぉ?」 瑞希「改めて言うけど、君を転送するのは第三文明世紀1932年25月13日場所は暗黒大陸の北東さ」 ケカイ「25月とか言うエグい月は置いといて…前から気になってたんだけどよぉ 暗黒大陸ってなんなんだ?」 瑞希「ああ、すまない、説明がまだだったね。まぁこの後教えるがまぁ良いだろう。この時代で最も星霜、君の次元で言う魔力の強い地域の事を現地の人々は暗黒大陸と呼び恐れ崇めていた」 ケカイ「んで?」 瑞希「これから先を説明するには少し補足が必要なんだ。 R値 と聞いてピンとくるかい?」 ケカイ「おい!てめぇ舐めてんのか!くるわけねぇだろ!」 瑞希「馬鹿もここまでくると最早清々しいね」 ケカイ「誰が馬鹿だこら」 瑞希「R値 Reality‐Number 現実性の値でややこしいだろうけど数値が高い程非現実性が高いんだ。」 ケカイ「さっきの暴言は無視かよ」 瑞希「R値が高い程魔物の発生確率や強さ、君のところで言う対抗系能力のような物の中でも強いランクの物を得る可能性が上がるんだ。」 ケカイ「なんかやな予感」 瑞希「君の予感はある程度信用に値するようだね。暗黒大陸のR値はこの時代の一般的な土地の10倍、ちょうどLevel3rd、凡例だが対抗系能力が出てくる値さ」 ケカイ「はぁ…!?んなとこに送るつもりかよ」 瑞希「勿論身一つで送る気はないさ」 ケカイ「いやいや、燃えるだろ! つええやつと戦えんだろ!?最高じゃねえか!」 瑞希「水を差すようで悪いけど、君の所持している能力や属性はほぼ意味が無いと思ってもらったほうが身のためだ。」 ケカイ「は?」 瑞希「君の所で言う魔力が星霜。僕はそう言ったが正確には君を送る次元に魔力は存在しない。能力は使えるかも知れないが恐らく次元の恒常性を保つ為、淘汰され無効化されるだろうよ」 ケカイは大量の情報に少し押されながらも一つ一つを噛み砕き、瑞希に質問する。 ケカイ「あーそういえば、質問良いか?」 瑞希「なんだい?」 ケカイ「お前男か?女か?」 瑞希「自認の話かい?」 ケカイ「いや、うん…」 瑞希「生物学的に言うと僕は男だ」 ケカイ「でも女みてぇな声とか見た目してんじゃねぇか。ちょっと男っぽくてよ」 瑞希「それは僕が可愛いって事で合ってる?」 ケカイ「お、おう(めんどくさい奴だな)」 瑞希「めんどくさいとは心外だね、そんなに可愛いか、僕は。」 ケカイ「……おいお前今心読んだんか?」 瑞希「ああ、僕の能力は『獲得(Give)』snooze次元で言う1日の中で10回、ランダムな能力を能力者に与え、その中で一つのみ翌日に持ち越せる。そして得た10つの能力は合成することが可能で、合成した能力は同じように日を跨ぐ事が可能だ。その『獲得』で作成した「見透かす者」さ、」 ケカイ「成る程?」 瑞希「では、そろそろ始めようか」 ケカイ「何をだ?」 瑞希「今からsnooze次元で起こった事象、数億年分を君の海馬に流し込む。」 ケカイ「はぁ!?ま良いか」 瑞希「すまないが星霜術やこの世界を知ってもらうにはこれしかないんだ。君の精神力を信じているよ」 ケカイ「おう!8年何もねぇ部屋でシャドーボクシングやってたからな!」 瑞希「君は実は嫌われているのかい?」 ケカイ「え、そうか?」 瑞希「まぁ良い、始めよう」 瑞希がそう言うと本来の体を顕現させる。魂を維持させるために最低限霊体でいるのだが、ものに干渉することが出来ないので渋々である。規則正しく配置された大量の配線や目の眩むほどのディスプレイが輝きだし脳内に数億年分の情報がなぁきいいおあああ…                               次にケカイが 目が覚める とき ハ、    ケカイ「はぁっ!?はぁ…はぁ………」 瑞希「ようやく戻ってきた。13分50秒ぴったり、まぁ百三十億年を流し込んだんだ、早い方だろう。気分はどうだい?」 ケカイ「……Sanusne sum?(俺は正気か?)」 瑞希「Scilicet(勿論さ)ラテン語の扱い、共に星霜術は大丈夫そうだね?」 ケカイは自分と空間の境目を見失ったかのように朧げな表情をしていた。 瑞希「申し訳無い、君の脳のリソースを把握してから始めるべきだった。じきに君の脳はブラックアウトするだろう。次目覚めたときは今まで通りの健康体だ。一度目を閉じな」  ケカイは命綱を握るように自分の手を握りしめたのち脱力し気絶した。 瑞希「さて… 『獲得』」「所持済みが8つ 新規獲得 『加える(add)』 『攫う(abduct)』です。」 外れたのか苦い顔をした瑞希はとこからか響く声に話しかける 瑞希「所持済みと攫うを廃棄、加えるをRと合成。今日の『獲得』は終了」「今日の獲得は終了」 ログインボーナスを獲得後、瑞希は転送先への接続を行い。装備を揃える。 【15分後】 ケカイ「………ああ?」 瑞希「寝起きから柄悪いね、君は」 ケカイ「うるせぇ、ってか早くしようぜ、奴に俺達の次元まで来られたらまずいってのは百三十億年でよく理解した。」 瑞希「それは何より」 ケカイは自分の格好が変わっていることに気づく ケカイ「うぉわ!?んだよこれっ!」 瑞希「君がぶっ倒れてる間に服装を送る時代に合わせておいた。だが防御力はALLEight。最大レベルさ」 ケカイ「うぉぉ、まぁ食らった所でだがって、んなもんいるくらいエグいのがいるのか!?」 瑞希「聖遺物が魔物の手に渡っている可能性は否めないんだ、あとこれを」 瑞希はそう言いケカイに超臨界ブレードを渡す ケカイ「これが超臨界刀身零式のコピーか?」 瑞希「あぁ、扱いはわかるね?」 ケカイ「おう、初めて握るくせによく馴染むぜこいつ、」 瑞希「君の体のバランスを測って完璧に作ったから当然さ。すまないが斧と弓を用意する程、今の僕に残された力は無いんた。」 ケカイ「それはまずいな、早速送ってくれ!」 瑞希「ああ、何かあったら "Audi."「聞け」と唱えてくれ。この次元と通信が出来る。」 ケカイ「分かった!頼む!」 瑞希は小さく頷きボタンを押す。 するとケカイの体が、…………、………………、、あ…、、………………………、、…ず、………… ケカイは目を覚ますと少し霧がかった樹海の中にいた ケカイ「探すんにしても、今の場所が分からないとなんも動けねぇよ "Audi."「聞け」」 観測次元から瑞希との通話が始まる。 瑞希「五体満足のようで良かったよ、」 ケカイ「わんちゃん欠損してたのかよ」 瑞希「現在地が知りたいんだろう? ファラッド大陸の南西にあるイコの大樹海だと思うよ。 ここから一番近い聖遺物の在処は神代ノ忘レ物だね」 ケカイ「道標も何もねえぞ、どうしたらいいんだよ」 瑞希「何のための百三十億年だい? 今の君なら方角を示す事なんか造作もないはずさ。」 ケカイ「そうやって簡単に… "Monstra mihi viam."「導を示せ」って、出た」 ケカイが唱えると薄く光の道標が現れた。樹海の出口に向かっているようだ。 ケカイ「魔力と別に変わんねぇな、ちょっと小さくねぇか?」 瑞希「まぁ元素だからね……恐らく神代ノ忘レ物は魔物に取り込まれている。勿論戦闘によって取り返してもらうよ」 ケカイ「おう、その為の俺だろ!」 少し遠くから物音が聞こえる。木が倒れる音、鳥の鳴き声、ケカイは特に気にしていない様子だが瑞希は違った。 瑞希「ケカイ、超臨界ブレードを抜け、来るぞ」 ケカイ「ん?あ、ああ」 ???「オマエ!!ドコカラキタッ!」声の主は次の瞬間にはケカイの目の前に迫っていた。ケカイは反応こそしたが慣れて無い環境のせいか避ける事は出来ず、もろに突進を食らった。 瑞希「だから言っただろう?この僕が言うんだからもう少し信用したまえ」 ケカイ「ぅ、糞が、折角の初戦が台無しじゃねぇか "coagulatio"「凝固」」 ケカイは超臨界ブレードを抜き、星霜を流し込む。 すると先程まで黒く輝いていた刀身が少しずつ青みを帯びだす。 ケカイ「くらえっ旋風刃連斬!」 瑞希「下がれ馬鹿!」 ???「シネ!」 魔物がどこからともなく体の3倍の大きさの大斧を振り被った。 ケカイ「うぉぉ!?」 ケカイは何とか間一髪のところで避けた。 瑞希「僕の指示を聞く気になってくれたかい?」 ケカイ「お、おう…」 ???「オレ、コノモリマモル。ブガイシャ、コロス。"アノカタ"ヨロコブ」 ケカイ「おいデカいの! 名前なんて言うんだ?」 コナゴナ「オレ、コナゴナ。"アノカタ"ニナマエ、モラッタ。」 ケカイ「瑞希!知ってるか?」 瑞希「知ってたらとっくに攻略法を教えてるさ。恐らくその"アノカタ"って奴がドンだろうね。」 コナゴナ「オイ、オマエ。ヒトリデブツブツハナシテ、キモチワルイゾ」 ケカイ(瑞希の声はほかのヤツには聞こえねぇのか)「何でもねぇっよ!"Te in frigore custodis immerge!"「哨寒に浸れ!」」 ケカイは肺すらも凍て付く超低温を纏わせる呪文を唱えた。が涼しい顔をしているコナゴナにケカイは不服そうな顔を浮かべる。 瑞希「はぁ…君もまだまだってことかな。聖遺物の正確な在り処は分からない。瀕死に追い込んで拷問するよ」 ケカイ「なかなかエグいな、」 ケカイは薄々超臨界ブレードに流し込む星霜を超臨界状態にするための時間稼ぎだと気づいていた。ケカイ「そうか、お前、神代ノ忘レ物って知ってるか?」超臨界ブレードが臨界点に達した事を確認したケカイは少しずつ距離を詰める。 コナゴナ「ナンダソレ、"アノカタ"ハソンナノシラナイ」 ケカイ「リベンジだおらあ!」 ケカイは蒼く満ちた刀身を大きく振り被りコナゴナの脚に斬りかかる。 コナゴナ「うわぁぁぁぁ降参ですっ!!」 先程とはうってかわり流暢に話しだした。 ケカイ「んだよお前、普通に喋れんじゃねえか」 コナゴナ「すみません×3」 瑞希「どうやら魔物じゃあなく亜人のようだね。成る程、さっきの魔法の効きが薄かったのも納得だ。」 4mはありそうな巨体に角、そのすべての3倍の大斧を持った亜人は酷く怯えている様子だった。 ケカイ「なぁ瑞希、何でこいつこんな怯えてんだ?」 瑞希「君は、百三十億年を無駄に過ごしたようだね。」 ケカイ「いやー暇だったからボーってしてて見てない所もあったのかも、なー」 ケカイはわざとらしい棒読みでそういった。瑞希はケカイがイマジナリーフレンドと話すイタい人になるのを防ごうと部分顕現をする。 瑞希「やあ」 ケカイ&コナゴナ「うぉあ!?」 瑞希「この時代を統べていたある国の指導者がね、純人類至高主義だの異人迫害政策だの言って高い支持を集めてたんだ、大統領って言ったほうが君には伝わるかな?」 ケカイ「お、おお、で?」 瑞希「そこのコナゴナくんやアノカタも迫害政策の被害者なんじゃないかな?迫害と言っても無差別に殺し回っていたけどね。やれ魔王が世界を滅ぼすだの人を喰らうたのまぁ散々な迷信を生んだんだよ」『snooze』異次元交流超常決戦編 瑞希「お前のボスは誰だ?」 コナゴナ「言えないな。」 瑞希「そう、申し訳無いが手荒な方法を使わせてもらうよ。」瞬間にも満たない速さで瑞希は隣にいたケカイの持つブレードを奪いコナゴナの片腕を飛ばした。 コナゴナ「………!?」 瑞希「片腕を落とされて悶えもしない精神力は褒めよう。だが次は殺す。答えな、お前のボスは誰だ。」 コナゴナ「………恍惚の戦士 マナヒ様。」 瑞希「そう。ありがとう。さよなら」 瑞希はコナゴナの首を飛ばした。 ケカイ「殺すことも無かったんじゃないか?」 瑞希「(いつの間にかケカイから取っていた鞘に剣を収める)………あいつがいるとR値が上がる。それを少し抑えたんだよ。(ケカイに剣を投げて返す)」 ケカイ「そうかよっ(剣を受け止める。)(穏やかそうな瑞希がキレた…?兎も角、今の動きだけでも明らかにショウより速かった…)」 瑞希「『吸収』」 瑞希はコナゴナの遺体から星霜を吸収する。 瑞希「君が魔物に襲われてくれたお陰で僕ももう少し延命出来そうだ。感謝しよう。」ケカイ「おう!良かった!」 瑞希「恍惚の戦士マナヒ。ふふふ……まだ生きていたとは想定外だね、戦友よ。」 ケカイ「戦友!?迫害がどうのこうのってのは!?」 瑞希「ああ、適当」 ケカイ「はぁ!?」 瑞希「嘘は言ってないよ?また戦えるのかもねぇ〜楽しみだ。手を出したら殺すからね。」ケカイ(関係性がよくわからん。) 笑みを浮かべる瑞希にケカイは今までの印象の大規模な変動に少し戸惑う。 瑞希「飛ばすよ "transitio"「遷移」」ケカイ「さむ!?」 瑞希 「"Calidus"『暖』」 ケカイ「あったけぇ…ここどこだ?」 瑞希「大暗黒北極大陸の最南端、コゴルエール岬、目的地は最西端、エステゥーク山脈。」 ケカイ「そこに飛ばせば良かったくね?」 瑞希「僕の能力は本来設定されていない「縛り」を課すことで他の能力を複数個所持することを可能にしているからね、遷移の場合は1日3回、遷移した地点と元いた地点との距離合計が1000kmまで、の後者に抵触するからね。」 ケカイ「なるほどな、」 豪雪の中二人は歩みを進める。大暗黒北極大陸とは、通常の暗黒大陸よりも数段魔力濃度の高い地域を大暗黒大陸と呼び、そのなかの大陸最北端を大暗黒北極大陸と呼ぶ。常に降り続ける豪雪と超高濃度の魔力で満たされた大気の下に活動する生物は殆ど魔物のみである。 嘗てこの地に栄えた帝国も暗黒大陸化の波の中に沈み去った。その国の帝国騎士団の生き残りが今に残るロウワーと考えられている。 ???「おい、君たち!こんなとこで何してんだよ!」 二人「!?」 ???「寒いだろ?うちに来い!」 瑞希とケカイは謎の女に連れられ山小屋のような場所へ連れ込まれる。 ケカイ「あったけぇぇぇぇ!!!!」 ???「ははは!そうだろうそうだろう!」女は嬉しそうに笑う 瑞希「ケカイ君、ちょっと来て」 ケカイ「?おう」 瑞希(小声)「聖遺物の反応が近い、油断するな。」 ケカイ「おう!」 瑞希「うるさ……」 ???「ここは何時でも雪がエグいだろ?何しにここまで来たんだよ」 瑞希「僕達はちょっとした探し物でここまで来たんだ。君の方こそなんでこんなとこに?」 ???「魔物を獲って暮らしている、私の大叔父の大叔母の代からずっとだ!」 ケカイ「皮とか剥いで売るってわけか?」 ???「いや、落とす聖遺物を売って、だな。」 瑞希「なるほど」 ???「まぁ今晩はうちでゆっくり休め!」 瑞希「では、お言葉に甘えさせてもらおうか。」三人は夕飯を食べ寝床につく。 ???(寝ているケカイの首筋に短剣をむける) 瑞希「この時を待ってたよ、マナヒ」 マナヒ「……ふふ、バレたか "Frange!" or "Confractum!"「砕け散れ!」」 マナヒは瑞希とケカイ細胞破壊魔法をかける。瑞希はマナヒを小屋の外まで蹴り飛ばし対抗呪文を唱える。 瑞希「"Contra erosionem"「侵食に反せよ」ケカイ君、君の出番だ目を覚ませ!(頬を引っ叩く)」 瑞希は詠唱を始める。 瑞希「礎にあるは誓いの血脈 祖には我が祖メイサの大功 数多の竜を討ち果たし 世界を統べた汝の剣を今ここに 砕け(消えろ)砕け(消えろ)砕け(消えろ)砕け(消えろ)砕け(消えろ)砕け(消えろ)砕け(消えろ) 繰り返す都度に7度 ただ、汝の望む世界の為に 『世界ヲ統ベシ劔』」 瑞希が右腕を伸ばし手を開くと、どこからか光が現れた。その光が伸び、棒状になったと思えば洋刀と日本刀の融合したような見た目をした黒い片手剣が瑞希の手の内に現れる。刀身には赤い紋章が刻まれている。雪が刀身に振り落ちるやいなや蒸発し蒸気が発せられていた。 マナヒ「瑞希、もうそれを使うのか!」 瑞希「ああ!今回は最初から本気で行かせてもらう!」 ケカイ「俺の出番は……?」 瑞希「寝ぼけてた奴は黙ってな、僕が助けなかったらこっちじゃまだまだ未熟な君ならあの時すでに5回は死んでたよ?」 ケカイ「マジかよ…」 瑞希が世界ヲ統ベシ劔を構える。 『世界ヲ統ベシ劔』 能力 全ての攻撃を圧倒的な一手へ変える。キイラがメイサに遺した最後の聖遺物であり、使用前に詠唱を挟む事で能力を底上げする事が可能。 瑞希がようやく戻ってきたマナヒに斬りかかる。 マナヒ「はっ!鈍ってんじゃないの!?」 マナヒにあっさりいなされ瑞希は宙を舞う。 瑞希「ケカイ!君の次元借りるよ!」 瑞希はケカイの次元をこじ開け剣を飛ばす。 ケカイ「何で出来んだよ!?」 瑞希「そりゃ僕が可愛 ケカイ「あっそ」 マナヒ「瑞希の可愛さが分かってないとは。ナーブアよりも目が悪いんだな」 ケカイ「ナーブアって?」 瑞希「五感ない奴」 ケカイ「はぁ!?てめ(剣がケカイの頬を横切る)うぉ!?あっぶねぇなてめえ!」 瑞希「引っ込んでな、死ぬよ!」 瑞希はケカイの次元からの攻撃と無詠唱魔術の併用を。マナヒは対抗魔術を使い本格的に戦闘を始める。 瑞希「マナヒ!神代ノ忘レ物、持ってるね?」 瑞希はケカイの次元から武器を飛ばしながら話を始める。 マナヒ「御明察、目当てはポッキーだろう?」 瑞希「流石マナヒだね! くれない?」 瑞希はマナヒの投擲をいなしながら何事もないように話を続ける。 マナヒ「はいどうぞで済むなら今すぐにでもあげるさ!」 少し押され気味になってきた瑞希は空へ避ける。マナヒは笑いながら追撃を送る。 マナヒ「この辺はね、元はこんな大雪の場所じゃないんだ!」 瑞希「魔物か!」 ケカイ「(瑞希のやつ、分かりやすくテンション上がってんな、マナヒってやつと仲いいんだな、てか早く話つけてくんねぇか?寒いんだが)(瑞希の魔法の流れ弾がケカイをかする)おい瑞希!俺に当てんなよ!」 瑞希「黙れ避けろ!」 ケカイ「俺の扱い酷くないかぁ?」 マナヒ「私の次元の尺度だけど、十段階の魔物の等級を作ったんだ!その中の第5等級の氷竜がエステゥーク山脈に巣を作ってるって噂を聞いたんだ!」 瑞希「なるほどそれでか!」 ケカイ「じゃあそいつぶっ倒せばいいんだな!」 マナヒ「やめときな、今の君は第9等級、等級が一つ上がる事に平均して32倍の魔力量、まぁ大体強さが上がるんだよ? 犬死さ、やめとけ〜!」 瑞希「僕等はどうなんだ?」 マナヒ「私は第6等級、瑞希はポテンシャルは第1等級だけど、魔力量的に今は私と同じ第6等級だよ!」 瑞希「それで、氷竜を狩れば神代ノ忘レ物は譲ってくれるんだね?」 マナヒ「そのつもりさ!」 瑞希「決まりだ!」 瑞希はようやく地面に戻ってきた。二人は武器を収めて近寄る。 瑞希「で、この家はマナヒの?」 マナヒ「気にしないで!すぐ直せるから。"Revive"『甦れ』」 焼け焦げた屋根や壊れた壁が瞬く間に元の小屋に戻ってゆく。瑞希とマナヒはベッドにいるケカイを手招きし、暖炉の前に集まる。 マナヒ「吹雪の原因の氷竜の特性は割れてる、 高耐久、冰雪、物理反射 いずれも特級特性だよ」 瑞希「う〜ん、物理反射は厄介だね、R値Levelって1st?」 マナヒ「いいや、私がここに籠りだしてから2ndに入ってる。もしかすると…」 ケカイ「超特級特性を所持してる可能性がある…ってことか?」 マナヒ「そう!ケカイ君だっけ?君は魔力の流れが面白いね」 瑞希「それな!? ケカイくん、末端に行くにつれて凄い複雑になってるのにその複雑さを脳のスペックで処理してんの、並の人間ならまず耐えられずに魔力を取り込んだ時点で死んでるよ」 ケカイ「お、なんか褒められターン?」 瑞希「その代わりに魔術抵抗力低下Level2nd動体視力低下Level2nd鈍感五感Level3rdって味方に持ってて欲しくない特性ランキング上位全部持ってるの!」 ケカイ「やっぱ扱いひどくねぇ?」 マナヒ「あははwこんな奴と一緒だったとはねぇ、少しとはいえお疲れ様瑞希、ほらおいで」 マナヒは瑞希を膝枕に誘う。 瑞希「わーい」 瑞希はノリノリで寝転ぶが、絶対に全体重を乗せないあたり瑞希らしい所だ。 マナヒ「(まーた首ちょっと浮かせてる、可愛い奴め)」 瑞希「てかさ、また魔物従えてんの?魔物たらしめ」 マナヒ「ああ、コナゴナちゃん食べたんだっけ?おいしかったでしょ?魔力量だけなら第8等級だけど頭がねぇ」 瑞希「かわいそ〜」 ケカイ「なぁ〜そろそろ本題に戻ろうぜ?」 マナヒ「そうだねー 氷竜の弱点は炎系、瑞希の得意分野だよね!あ、君もだっけ?」 ケカイ「おう!まぁ風の方が 瑞希「反射は僕の特性で何とかなるけど、高耐久はシンプルに火力不足で押し負けるよね、神代ノ忘レ物で何を取ってあるの?」 ケカイ「遮んなよ…」 マナヒ「あ、どんまい 『Hurry up!』だよ、攻撃レート上げるやつ。」 瑞希「あ〜!納得」 ケカイ「まてよ、それって三人全員に付与することはできなくないか?それじゃあ火力不足ってのは変わんねぇんじゃ…?」 瑞希「僕は暗澹八式の詠唱で賄う」 マナヒ「私も、一人ならまだしも二人がいれば別に私自身の問題はないけど?持つのは一番弱い君だよ?」 ケカイ「そこまで言うなよ〜」 マナヒは腕から神代ノ忘レ物を取り出す。 ケカイ「腕輪?」 マナヒ「これがお目当ての神代ノ忘レ物だよー」 (ケカイ、神代ノ忘レ物を着ける) ケカイ「あんま変わんねぇ気がする」 瑞希「センスないね、君」 ケカイ「はぁ!?」 瑞希「ケカイ君ならまぁ本番に能力を引き出せるだろうし憂いる必要は無いよ。」  三人は改めて眠りにつく。 翌朝三人は身支度をし暖炉の前に集まった。 瑞希「行くよ、"transitio"「遷移」」 ケカイ「ここがエステゥーク山脈か?」 瑞希「そ、構えな、お出迎えだよ」 遠くの山から物陰が見えた。 マナヒ、瑞希「前衛ファイトー!」 ケカイ「"coagulatio"「凝固」 っしゃ来い!氷竜!」 (氷竜が数えで100個ほどの氷柱を飛ばす) ケカイ「せぇ〜のっ!」(ブレードが氷柱を捉える)ケカイ「ホームランッ!」(打ち返した氷柱が氷竜目掛け飛んで行く。) ケカイのホームランを反射した氷竜は氷柱と共に突っ込んできた。 ケカイ「はぁ!?瑞希!助けてッ!」 瑞希「振り返ると腐敗物でできた道ができていて、ぐずぐずに蟻がたかっている」 ケカイ「(詠唱中かよ…)マナヒ!」 マナヒ「ごめん無理!他にも魔物来るしそっちの処理で手一杯なの!瑞希の詠唱が終わるまでになんとか削って!」 ケカイ「まかせろ!(って、言ったもののこっちの魔法慣れてねぇよっ)"Mehercule!" or "Per deos!"「ぶっ飛べ!」」 氷竜は少し吹き飛ばされたが叩きつけられる障害物が無いので涼しい顔をしながらケカイ達を中心に旋回し、氷柱を生成している。 ケカイ「だる、"calefactio!"「加熱!」」 ケカイは超臨界ブレードの温度を上げ精度向上を試みる。 マナヒ「同時に圧力も上げて!平行して魔法を使うの!」ケカイ「(ここで俺の実力を見せつけて出番を増やす!)やってみるしかないか!『snooze』異次元交流超常決戦編 ケカイ「(相手は俺からすると未知の相手、まずは相手の出方を見て、俺の勝ちに持っていく!)」 氷竜が今までより小さい氷柱弾を飛ばす。今までよりスピードも上がり目測を誤ったケカイは直撃寸前になる。 マナヒ「あぶないっ!」 既の所でマナヒが間に入る。 マナヒ「えい!」 マナヒは両手に構えた小さな短剣で氷柱を砕く。 ケカイ「(APM(Attacks per minute)6000!?こいつ、見た目より強いな)」 マナヒ「恩人に失礼な事考えてるよね!?君!」 ケカイ「お前もエスパーか???」 マナヒ「あぁ、店にある試すやつね」 ケカイ「それテスター」 マナヒ「あ、じゃあ淀みの魔法?」 ケカイ「それスキャターって言ってる場合かよ!!あ、そうだ。 ディバインスマイトッ!」 「魔力量が足りません」 マナヒ「えwwwだっさwww」 ケカイ「くっそがぁ!」 瑞希「ただあなたが何も分かれないだけなのに。 『命ばっかり』」 ケカイ「瑞希!!」 瑞希「だっさwww」 ケカイ「てめぇ! "Bomba Lavatica!"「マグマボム!」 ケカイは怒りに任せ氷竜に魔法をぶつけるが難なく「避け」られた。 ケカイ「!!(今まではね返した氷柱は反射していた、つまり物理攻撃を反射してる、ってのは分かってた。分かってたけど焦りで頭に無かった!冷静に考えて俺の魔法なら通る!)」 瑞希「僕たちは横槍を処理して集中して戦えるように基盤を揃える。星霜(咳払い)魔力供給もするから気にせず注力しろ!頑張れ第9等級!」 ケカイ「うるせぇ!」 ケカイは思いつく魔法を片っ端から放つ。 ケカイ「(ぜんっぜん通らねぇ!第5等級ってことは…4×32=128倍って事か、エグいなおい…)」 ケカイは片っ端から魔法を放っていた。が、狙いはしっかりと定めていた。右翼、左翼、尻尾、頭部、腹部、脚。この全てにまんべんなく放ち、急所を探す。そこからケカイはこの氷竜が左翼の動きが拙い事を判断した。氷竜目掛け火球を放ち隙を作る。 ケカイ「隙ありぃ!"volans"「飛翔」おらぁ!」 ケカイは飛行魔法で氷竜に近づく。 ケカイ「"Calefactio!"「加熱!」"Pressio!"「加圧!」」 「超臨界状態に達しました。」 ケカイ「死ね!」 氷竜の翼の付け根目掛けケカイは飛び立つ。 マナヒ「"Roboratio Corporis"「身体強化」"Acies"「鋭さ」 いっけぇー!!」 瑞希「ケカイ!!」 氷竜は体をよじらせ避けようとする。だがケカイの方が速かった。氷竜の左翼に刃が達する。切り落とすことは叶わず、骨まで断つことは出来たがそこまでであった。 (氷竜の唸り) 氷竜の飛行高度が下がる。切り口から血が出だし、ふらつき出した。 ケカイ「くっそが、化物め、 詠唱開始! ▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓▓ 哨寒に浸れ!」 マナヒ「(!? 暗澹八式六番の詠唱中断!?どこでそんな知識を!?)」 暗澹八式六番 ▓▓▓▓▓ は体内の魔力全てを犠牲にし目の前の相手を打ち砕くまさに最終奥義。一気に魔力量が減少する為変化に脳が耐えられず、使用後失神する可能性が高い。 ケカイ「これでっ最後だ!!!!」 飛行魔法の効果が切れる。ケカイは物理法則にならい自由落下を始める。 目下には氷竜の首筋。ケカイは流線型に体勢を移動し空気抵抗を減らし、最大限スピードを出し少しでも威力を上げようと試みる。ケカイは氷竜の弱点を見抜いていた。 氷竜の種族固定の特殊能力 吹雪 は自らの体にも影響を与える吹雪を降らせる能力。その環境下で生き延びるために分厚い羽毛と脂肪を有している。そして氷竜は他の竜属と比べ血圧が高い。そのため一度血が出ると容易く止まらずに軽症が失血死に至るまでになるのだ。 ケカイは徹底的に物理攻撃、特に斬撃を避けようとする氷竜の行動とこの吹雪からそれを推測した。 そして瑞希の観測次元に潜り込み見つけた暗澹八式の詠唱。その全てがケカイの想定内。  氷竜は倒れた。  【小屋】 ケカイ「悪い、俺…寝る…………わ………………………(ベッドに倒れ込む)」 マナヒ「いやーまさかケカイ君がやっちゃうとはねぇ〜」 瑞希「いやほんと想定外だよ」 マナヒ「この子「達」をあまり舐めないほうが良いかもね」 瑞希「そうだね、」  この時、ケカイ 第8等級。 残り猶予は3週間。 【翌朝】 マナヒ「おはよ!瑞希!」 瑞希「おはよ!」 マナヒ「じゃあここからは、淋しいけど、淋しいけど別行動って事で…(泣)」 瑞希「うん…(泣)僕達は狂騒の協奏と超臨界刀身零式を探す。」 マナヒ「私は空中楼閣の余響一式を」 瑞希「決まり! ケカイく〜ん、起きなさいよ、とっくに日は昇ってるんだよー」 ケカイ「ん〜ああ、悪い、はよ」 瑞希「おはようケカイくん。それにしては遅いけどね。」 ケカイ「おぉ…?わるいな」 マナヒ「じゃあ私は行くね、2週間後!」 瑞希「うん!またね!」 マナヒ「またね!」 そう言い残すとマナヒは消えた。正確には動体視力の限界より早く動いた。 瑞希「じゃあ今後の方針会議といこうか」 ケカイ「マナヒは?協力してくれるんだよな?」 瑞希「ああ、マナヒは空中楼閣の余響一式を探してくれる。」ケカイは重たい目をこすりながら話を聞く。 瑞希「二手に分かれよう。超臨界刀身零式をケカイ君が、狂騒の協奏を僕が探す。恐らく魔族が持ってるから頼むよ。」 ケカイ「なぁ、魔物とか亜人とか魔族とか、違いがよくわかんねぇんだけど」 瑞希「そうだね。亜人はこの時代を生きる人間と共通の祖先を持つ、分類的にはかなり人間に近いよ。だが魔力なしでは生きられないし、大半が言語を持たず人を喰らう。」 ケカイ「成る程」 瑞希「魔物は分類的にはそうだね…細菌に近いかな」 ケカイ「!?」 瑞希「星…(わざとらしい咳払い)魔力を自己補完して生きるもの。体外から魔力を摂取しないと生きられないもの。草木や肉を喰らう者と様々だけど共通事項は「親」を持たないこと」 ケカイ「自然発生ってことか?」 瑞希「口で詳しく説明するには長くなるが、魔力の淀みから生まれる所謂バグに近い存在と思ってもらって結構だよ」 ケカイ「成る程な〜」 瑞希「そして魔族。彼ら、彼女ら、いや「それら」というべきかな。それらは親から生まれる。」 ケカイ「(頷く)」 瑞希「君が倒した氷竜も魔族の分類に入る」 ケカイ「マジか」 瑞希「魔族はさっき挙げた二つよりも分類が多いから一様に言えないんだよね。具体的には魔物は魔物類だし亜人は亜人族って感じで細かさが違うけど魔族は門、他二つよりも上の分類なんだよ。」 ケカイ「てことは、一番多いってことか?」 瑞希「御名答、魔族はこの次元を作った当初から図太く生き残っている最古参レベルだね。基本的に魔力由来ではない肉体を持ってるから一応食べれるよ。」 ケカイ「氷竜食えんのかよ」 瑞希「それぞれの特性はおいおい話すとするよ。質問は以上かな?」 ケカイ「まぁ一旦な」 瑞希「じゃあ、飛ばすよ。超臨界刀身零式はある魔族の国の王が持ってる、回収ついでに滅ぼしてきな」 ケカイ「要するは思いっきり暴れて剣を取ってこいって事だな!」 瑞希「ああ、じゃあ飛ばすよ。」 ケカイ「おう!またn」 瑞希「"transitio"「遷移」」 ケカイ「遮んなよ!…あれ?」ケカイは草原に居た。 辺りを見渡すと巨大な城塞都市が目に入る。 ケカイ「(ここ滅ぼせばいいんだな…?)」 ケカイは歩みを進める。 ケカイ「(デケェ門だな〜)」 魔族仕様の巨大な門が近づいてきた頃、ケカイに何かが話しかける。 ???「そこのお前!身分が証明できるものを出せ!」 ケカイ「ああ…んなのねえよ!」 ケカイは声の主を敵と判断した。門の上に居た声主目掛けケカイは跳ぶ。 ???「はぁ!? 伝令ッ!怪しいやつが門n ケカイ「おらぁ!」 (焼失音) ケカイ「…?魔物、か?」 ケカイが首と判断した場所を切り落とすとそれは焼き切れるように灰になって消えた。ケカイの思った通り、それは魔物だった。塔のような頂上に居たそれを呼ぶ声が階段の下から聞こえる。???「おい監視係!どうかしたか!?」 ケカイは傍にあったドア前で剣を構えて待ち伏せする。 ケカイ「Good morning!」 それは扉を空けた。???「うわあああ!?」 ケカイ「And goodbye!」 ケカイはそれを刻む。それはまた同じように灰になった。 ケカイ「雑魚ばっかだな。あのコナゴナって奴割と強かったんだな(王の所まで行かないとか…それまでに会ったやつを片っ端から殺して回ってたら先に逃げられるかもな…慣れてねぇ身体で逃げられると面倒だ…)」 ケカイは殺した魔物の遺物に目をつける。 ケカイ「我ながらいいこと思いついた!」 【城塞都市内部】 【城下町】 ケカイ「(小声)いよっし!バレてねぇな」 ケカイは殺した魔物の遺品の服を奪い纏った。 瑞希「(この人に倫理観って物は無いのな…?)」 ただで単独行動をさせて想定通りに動くと思われていないケカイを監視していた瑞希に遠隔で非難されているとは露知らずケカイは城へと足を進める。 ケカイ「(寝込み襲うか、めんどくさいし。)」 【夜】 ケカイは街を歩き回り夜まで時間を潰した。 ケカイ「(っしゃ、そろそろ行くか)」 ケカイは城へ忍び込む。 ケカイ「"Pallium invisibilitatis!"「透明マント!」」 ケカイは瑞希に教わった身を隠すマントを羽織って侵入する。 見張りの魔物の目をかいくぐるのはさながらスパイの用で少しケカイは楽しかった。 【城内部】 【回廊】 ケカイ「(ぐるぐる回ってたら迷ってきたな…くっそ、結界使えねぇし場所がイマイチわからん! かと言って魔法使うと音でバレるし面倒だな…)」 ケカイがもう少し歩みを進めると十字路に出た。 ケカイ「(城の中に十字路かよ!?魔物の国ってのはかなり栄えてんな……潰しがいがあるな。 ってかどっちだよっ!)」 瑞希「(ケカイ君は何をしてるんだ?まっすぐ行った突き当たりが王の寝床何だけどなぁ〜?と言うかケカイ君には直進する選択肢すら無いようだね)」 ケカイ「(んーなんとなく左かな)」 瑞希「(ケカイ君ッッッ!! ま、いっか)」 ケカイが迷子になり続けて24時。 【王室】 ケカイは重たい扉を開ける。 ???「貴様、ここが王の寝室と知って忍び込もうと言うのであればそれ相当の覚悟であるのだろうな。」 ケカイ「ああ、俺はただ、ある人の助けをしにこの国にきた盗人だ」 ???「我が国の民では無いと申すか。まあよい、王の姿を拝見する栄誉をやろう。盗人如きには身に余るだろうがな!」 そう言うと暗闇の中から王を名乗る人物(?)が姿を表した。 フラット・F・シャーロット「我が名はフラット・F・シャーロット!この魔物の国、クイ魔帝国の王なり!」 フラットの姿は魔物と言うよりか魔族と呼ぶに相応しい恵まれた体格だった。腰に下げた二本の剣。纏う聖遺物である鎧。これらはケカイにとって闘争心を駆り立てる最高の要素になりつつあった。 ケカイ「俺はケカイ!フラットなんとか!超臨界刀身零式ってやつを寄越せ!」 F・F・S「はっ! 盗人如きが王に指図をするなど万死すら生温いわ! その上我が一族の宝剣を寄越せと申すお前は愚弄もここに極まれりよ」 ケカイ「ごちゃごちゃいちいちうぜぇ!」 FFS「ならば俺と戦い奪い取るがよい!! "caliga!"「起動!」」 フラットは呪文を唱え、黒い刀身を抜く。すると刀の鍔から切っ先へ蒼い光が伸び、刀身を覆った。 ケカイ「(間違いない、俺のこいつと同じ超臨界刀身…)」 FFS「"Pressio"「加圧」"calor"「加熱」」 蒼く輝く刀身を振るうフラットの姿は魔物と言うには余りに禍々しく最早神々しくも見えるほどだった。 【▓▓▓▓の花園】 瑞希「ケカイくんは頑張ってる見たいだねぇ〜 さて、こっちはどうしたものかな」 ライヤー「あっは!独り言とか舐めんなし!死ね!」『snooze』異次元交流超常決戦編 【少し前】 瑞希はケカイを送った後、▓▓▓▓の花園の前まで遷移していた。何故中に遷移しなかったか、それは外部から内部に作用する魔術を無効化する結界が張られているからだ。瑞希は目の前に聳え立つ中世感溢れる館の様な城の様な建物の入口の扉の前で立ちすくんでいた。合言葉で開く古のタイプの扉だが肝心の合言葉が思い出せないのだ。  瑞希「ん〜合言葉何だっけ、まぁいいや "Roborans"「筋力増強」"Acies"「鋭さ」」 瑞希は自身の筋力を一時的に増やす魔術と剣の鋭さ、摩擦を限りなく0にする魔術を施した。 瑞希「すー………(深呼吸) えい!(剣を振るう)」 剣が扉に触れると触れた部分の扉が幾何学模様になり散り散りになっていった。 瑞希「見た目より新し、まぁ手間が省けたって事で〜」 中に入ると外から見た時とは打って変わって小さな部屋に出た。後ろを見ると扉が閉まり跡形もなくなった。四方八方全面真っ白の気が狂いそうになる部屋に閉じ込められた瑞希は一瞬建物ごと破壊する事を考えたが直ぐにその考えは無くなった。 壁の白色に同化して見えづらいが、壁にある小さな丸いボタンを見つけたからだ。 瑞希がボタンを押すと周りが光り、そのボタンのある壁が足元から2メートル程の高さまで一直線に光だした。 瑞希「これは、メイサ様の言っていた「エレベーター」ってやつかな?」 瑞希がエレベーターに乗り込むと古い機械音声が聞こえだした。 「ようこそ、▓▓▓の花園へ。あなたは123000020021401人目の挑戦者です。」 瑞希「えー、そうなんだー」 瑞希が素っ気なく返す言葉を無視し音声は続ける。 「扉が開いてから、あなたには鍵を探していただきます。」 瑞希「鍵?」 「各階層にはフロアボスがいる部屋があります。 フロアボスを討伐すると次のフロアへの鍵を入手出来ます。 3時間以内に最終階のボスを討伐出来れば、世界ヲ統ベシ者ノ杖を授けます。」 瑞希「…………え!?」 瑞希は想定外の状況に困惑していた。 ここ、▓▓▓▓の花園は神話の時代に建造された帝国への貢物の花を育てる為に作られ、後に図書館として流用された後に迷宮化した場所だ。 瑞希「(計算が正しければここには空中楼閣の余響一式を持った最終階のフロアボスが居るはず…おかしい)」  その計算を間違えている事に瑞希は気づかない。 それは脳のリソースを別の所に割いているからだ。 瑞希「おーい、僕〜 調子はどう?」 瑞希「ぜーんぜんだめ!そっちは?」 瑞希「こっちも、予想外に予想外が重なってもうさいあくだよ〜!」 瑞希「成る程…ケカイくんはフラット君とぶつかって交戦中なんだね?僕」 瑞希「そうだよ〜僕。」 同一人物が2人居る異常状況。これは瑞希の能力 「"Am I !?"」 の効果で、自分そっくりのクローンを作り出す能力。代償として全ての魔術的行為、つまり魔力を使う場面において2倍の魔力を必要とし、当時に五感の共有が行われる。その上瑞希は常時発動の能力を複数個併用しておりその影響で通常の何倍も負担が大きくなっている。

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